2006年04月24日

漢方と漢方薬について、どこまでメールやブログで適切なアドバイスが出来るか?

 上記のタイトルの本題に入る前に、せっかくお問合せ頂いても記入して頂いたメールアドレスが間違っている為に、返信しても帰ってくることがある。
 実際にそのような例が少し前にもあって、4月19日のブログ

鼻の奥の熱感や首凝りなどの御質問(お返事メールが先方に届かず戻ってきましたよ!)

上記のようなケースもある。お問合せ頂いた方に、このブログに気がついてもらえばよいがと思うばかりである。

 さて本題に入って、お問合せの内容だけで、どれだけの適切なアドバイスが出来るかというと、これまでも公開している通り、ほんのサワリ程度のアドバイスしかできていないようだ。
 それでも、明らかに間違っているということだけは、敏感に区別が付くので、そこいらへんについてはズバリ指摘しているつもりである。

 ところで肝腎な漢方と漢方薬による適切な方法のアドバイスについては、具体的な漢方処方を挙げることはタマに出来る程度である。
 お問合せフォームによって詳細に記してもらってもその程度のアドバイスしかできないのは、やはり御本人に直接面接して、時間をかけて相談したわけではないからである。

 ときには、これは当方の中西医結合理論によって考案した普遍性を追究した三点セットをベースに様子をみたほうが明らかにベターだと思っても、メールだけでは確証が持てるほどでもないから、直接面接しないことには奨めるわけにも行かないなあとやや地団太を踏むことも稀ではない。
 昨日も、一度こちらに直接来られたことのある人にお送りしたメールの一部に、

実際に直接下関までやってこられないような情熱のない人にまで、この気苦労と神経を消耗するアドバイスを、最後のところで留まってしまうのです。

ヒゲ爺は、とうてい偽善家にはなれそうもなく、どちらくいうと明らかに露悪家ですので、数十年も苦労して得た知識と技術と発明を伝授できるのは、直接の来局者に限るという訳です(笑)。

 といったいかにもトウヘンボクでイヤミな爺さんらしいことを書き送っているが、現実はそんなもんで、まだまだとうてい聖人君子になるつもりもないし、なれるとも思ってませんからね。

 ところで、これまで当方のHPを見たからといってこられた人の中には、比較的難治性疾患のケースでも、これは数年もあれば完全緩解に導けるぞと、内心自信満々だったのに、数回通ううちに、配合されている一処方が、あまりにもどこでも手に入る漢方薬であることを知って、その時点から音信不通になった人もある。

 馬鹿とハサミは使いようと言うように、ありきたりな方剤でも使い方・組み合わせによっては、宝石にもなり石ころにもなるということがまったくのシロウトさんに理解できないのも無理はないが、あまりにも短絡的な思考回路には呆れましたね。
 その経過によって、さらにピントをしっかり絞り込んでという矢先のことだから、プロとしては内心、歯がゆくて仕方がない。

 そう、内心、歯がゆいことはシバシバですよ。顔に出さずに我慢しているだけ。なかなかアドバイス通りにしてくれる人ばかりじゃないですからね、特に新人さんの場合は・・・・。

 世の中、ますます軽佻浮薄になって、安易で耳障り・目障りのよいことばかりに飛びつく風潮には(今に始まったことじゃないだろうが)、とうてい同調することは出来ませんね。

 だから結局は、当方の薬局で常連になれる人というのは、一昔前の日本人、つまり右顧左眄することなく礼節と冷静さを備えた苦労人しか定着できないのですよ。(例外は肝腎なヒゲ薬剤師だけ!)
posted by ヒゲジジイ at 00:55| 山口 ☀| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする