2006年04月07日

以前、お問い合わせのあった女性から来局予定のメール

村田漢方堂薬局 村田恭介先生

先日ご相談させていただいた●●です。

最近は季節的に汗もかかず寒くもない気温のせいか、赤みのある湿疹も殆ど出ません。
冷えもさしてありません。

ただ、私が漢方薬の目標として設定する事は、

1)多く発汗する時期になっても湿疹が出なくなる事
2)秋冬の季節、手足がしびれるような冷えがなくなる事
3)緊張時に、自分の意志で制御が効かなくなるような汗や動悸や胃痛がするのを防ぐ事
4)全身の代謝を高め胸・背中の色素沈着を取り除く事、眼精疲労や目の下のくまの軽減

主に以上のようなものです。

色素沈着等については、皮膚科で処方される軟膏またはレーザーなどの協力も必要ですので平行して行っていきますが‥。

(皮膚炎がひどい時皮膚科で頂いたサプリメント(ビタミンBの錠剤)は、一時的に改善はしましたが、身体が薬に慣れるせいか飲みつづけていると効果がなくなりました。
何件か皮膚科を回っても大体内服薬はビタミン剤です。)

上記のような目標を設定し、しっかりした処方で気長に続けていく事を考えております。

なにぶん軽い症状のため、お断りされる可能性も否定できない不安があるのですが、
それも賭けですね‥。

実際に下関へ行く予定としましては、4月20(木)、21(金)の二泊三日です。
金曜は特にお忙しいとの事ですので、20日(木)のお昼あたりにお伺いできればと思っております。

宜しくお願いいたします。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
●●さんのメールを拝見していますと、表現力および理解力は相当にありそうに感じましたので、この方なら真面目に根気よく頑張れるのではないかと感じたので・・・・

●●さんの体質は、当方の比較的得意とするアトピー性皮膚炎に応用している中西医結合的な方法がそのまま通用する体質のように思えるので、ちょっと歓迎しているところです。

最近も、アトピーと慢性疲労症候群で◎◎から来られた男性も、わずか6日間で疲労症状が4割取れたと喜んでおられましたよ。

なお、金曜日が忙しいのではなく、混雑しやすい日は主として土曜日と月曜日です。

それ以外だったら、あとは運ですよ。

二泊三日されるのでしたら、できれはその三日間、漢方薬を服用して反応を見ながら、連続毎日やって来られれると、その後の推移を観察するにも好都合だと思います。

気をつけて御来局下さい。

頓首
posted by ヒゲジジイ at 20:39| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年04月04日

アルツハイマーの漢方薬

お問い合わせ内容 : 78歳の母が本年初頭より突然ひどいもの忘れをするようになり、急遽、二月にもの忘れ専門外来を受診、CT、MRI、脳の血流検査、詳しい問診テスト等を経て、ごく初期のアルツハイマー型痴呆症と診断されました。

現在アリセプト5ミリとイチョウの葉エキスを服用しています。

初診からやがて二ヶ月たとうとしていますが、その間にももの忘れは急速に進み、3分前に言ったことを記憶していないこともしばしばです。

今のところまだ、簡単な買い物や家事はこなせていますが、最初病気の自覚がなく、もの忘れ外来受診を嫌がった母も、今では自分自身のもの忘れの激しさにすっかり戸惑い気味です。

母は155センチ40キロ、血圧65−105。40代で子宮筋腫による
子宮全摘、甲状腺ガン、極軽い狭心症を患った以外は全く健康です。

自身、健康には大変気を使ってきたようです。

若い頃より痩せており、食も声も細く、性格は頑固で、やや理屈っぽく、まじめで臆病、何事も気に病むタイプで、人付合いがよいほうではありませ
ん。

また早期覚醒があるようで10年以上も、ほぼ毎日ミンザリンを服用しているようですが、それでも早朝2時頃には一旦目覚め、後はうつらうつらしているようです。

また、何時からかは、はっきりしませんが、しょっちゅう大きなため息をつき、父の前では疲れた疲れたを連発しているそうです。

よくよく考えれば、病気はずっと以前に発症し、今、目に見える段階まで進行してきたのかもしれません。数年前にものの味がしなくなったと言っていたことを思い出します。

そのときは亜鉛の不足かと疑われましたが、結局そのままになってしまいました。

もの忘れ外来でいただいている薬は今後も服用を続けると思いますが、漢方薬の併用で、体質を改善して、病気の進行速度を少しでもゆるやかにできな
いものかと考えております。本人は昔、甘草の入っている漢方薬を服用して血圧が上昇したことがあるといっていますが、さだかではありません。

本来、本人をつれて相談に上がるのがスジと思いますが、なにぶん高齢者なので、むずかしいところです。◎◎でも信頼できる漢方の先生がどこにいらっしゃるのかわからないのが実情です。

このような質問が当コーナーに適しているのかどうかわかりません。もし適していなければお許し下さい。


ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復

年齢を考えますと、いかにブレーキをかけて、少しでも進行を遅らせ、あわよくば僅かでも回復するのが望ましいところですが、残念ながら当方では、ご高齢になってはじめて当方の漢方薬をお出しするというケースが、僅少です。

ご高齢になってはじめて漢方薬をお出ししているケースとしては、進行癌などでご本人様やご家族のたっての願いから、現在の症状を緩和して少しでも元気に、ということで漢方を利用される高齢者が少数おられる程度です。

ところが、五十代の頃から当方の漢方薬をはじめられて、現在80歳を越えているご高齢者は、かなりな人数おられます。
五十代くらいから病院で治らない各種の慢性病や難病で漢方を始められた多くの方が80を越える高齢になられても、皆さん同年代の人よりも元気で、ボケなどの老化現象も来たすことなく過ごされている方が、たくさん常連さんとしておられます。

このことから考えますと、漢方薬を長期に続けておられる方は、身体はもとより脳の老化なども生じにくいように見えます。

アルツハイマー関連の漢方薬は、日本国内でも、加味温胆湯や当帰芍薬散、あるいは釣藤散その他さまざまに言われていますが、あくまで弁証論治にもとづいて適切な漢方薬方剤を合わせるべきです。

これらの方剤は、漢方専門薬局やクリニックであれば、簡単に手に入るものですから、お近くの専門のところに訪問されて、適切な1〜2方剤を選んでもらって様子をみて見られては如何でしょうか?

メールを頂いて、気がついたのですが、日本国中にアルツハイマーでお困りの方はとても多いのに、当方の薬局では、意外に直接漢方薬をお出ししたというケースが、三十数年間もこの仕事をしていても、本当に僅少であるということでした。

考えて見れば、当方の方針が、どのようなご病気であれ、ご本人様自身が漢方薬を積極的に求めるのでない限り、(ほんの一部の例外を除いて)ほとんどすべてお断りしているからのようでした。

以上、まったくお役に立てずに申し訳ありません。

頓首


折り返し頂いたメール:村田様

メール、拝見させていただきました。

痴呆は40代50代からゆっくりと始まり、10年20年かけてゆっくり進行、最後は加速していくもののようです。始まりからゆっくり進行している段階で漢方を服用させ、老化を遅らせる措置を取るべきだったと今更ながら悔やまれます。

教えていただいた漢方薬は病院の先生にだしていただけるかどうか相談し、
不可能ならば漢方薬局で相談して服用させてみたいと思います。

高齢の父に代わり、母の病院探し、通院の付き添い等は、私が主となり関わっています。

両親の至近距離に住み、しかも自営業で比較的時間に余裕のある私でさえ、今回のことでは自分でも気づかぬうちに疲労したようで、私の方が最近注意
散漫になったり、もの忘れをしたりしています。

私も母の子ですからそろそろ脳の老化対策を始めた方がよい時期かもしれません。

最後に、一面識もない私に対し、丁寧にご返信くださり、心より御礼申し上げます。

4日
posted by ヒゲジジイ at 00:00| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

2006年04月03日

4月1日のネフローゼ御質問の方からの返信メール

二十代男性のネフローゼ症候群の御相談の続き

お忙しい中、ご丁寧なお返事ありがとうございます。

ネフローゼ症候群は、多かれ少なかれ免疫系の問題も絡んで以外に複雑多変なものですが、漢方といっても中医学・中薬学理論にもとづいた理詰めの考察で根気よく適切な漢方薬を合わせていけば、多くの場合は緩解できるものと思います。

これを聞いて、少し安心しました。

病院に行った際、主治医に漢方の使用について伺ったところ、併用は認めてもらえま した。

そこで、自分でも漢方薬局を探しているのですが、なかなか見つけられていな いのが現在ですね。

私の探し方が足りないのでしょうが。。なかなか漢方の知識がないためにどうしても 不安になってしまいます。

漢方専門店はありましたが、不安は残るところです。

探して、探して見つからなければ。実家が◎◎ですので、長期の休み中にでも少し足 をのばしてそちらに一度お話を伺うだけでも行く事を考えてみます。

最後に本当にお返事ありがとうございました。


これに対するヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復

せっかくですが、直接話を訊きに来られても無駄です。

お互いに時間を浪費するだけです。

人生は賭けの連続なのです。

右顧左眄ばかりして、あれかこれかでは解決はつきません。

お近くで、不安はあっても、これは、と思うところに賭けてみるのが一番です。

世の中には同じように深刻な病で苦しんでおられる若者も多いのです。

それぞれの個性にもよるでしょうが、今一歩を漢方に賭けようと思われるのなら、なるべくお近くで、話だけを聞くのではなくて適切な漢方薬を少しでも早く得られるよう、頑張って見ることです。

お話だけでは、何の進歩もありません。

当方では、しばしば「お話だけでも」と言って直接訪問される方があるのですが、実際に当方の漢方に賭けておられる方のための時間を奪うことになるのです。

少しキツイ言い方かもしれませんが、その「お話だけでも」という迷いを持ちながら直接ご訪問下さる方達は、本音を言って、ありがた迷惑なのです。

こうして空いた時間にメールでヒントくらいは差し上げれても、開局している仕事中に「お話し」だけを訊きに来られることは、困るということです。

遠路はるばる迷いながら来られるくらいなら、一日も早くお近くの専門のところで、話だけではなく、即、相談と漢方薬の服用を始めるべきです。

ほどほどの知識と経験のある先生だったら、直ぐ直ぐにピントが合わなくとも、頑張って通っているうちに、次第にピントのあった漢方薬の配合が得られるようになるものですよ!

以上、お返事まで。
posted by ヒゲジジイ at 07:50| 山口 ☀| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2006年04月02日

10日分前後で様子をみて、ピントが合いだしたらどうするのかという疑問に対するお答え

ガンコ爺だから、お気楽やお気軽なご相談は大嫌いだ、真剣な相談でなければ受け付けないと繰り返し書いたり吼えたりしているから、最近はメール相談でも真面目な御相談が増えて来た。

それでも、昨日だったか、「・・・・の症状ですが、漢方薬で治りますか」とだけのシンプル極まりない御質問があった。

ご本人は真剣かもしれないが、質問になってないので答えようもない。

ご本人のやる気次第、漢方に賭ける気持ちがあるかどうか次第だが、その前に病院にしっかり通って診断や治療を受けたのかどうかがまったく書かれていない。

もちろん内容によっては、はじめから西洋医学が不得意と分っているものも少数あるとは言え、わずか半行か一行の御質問には、お返事する気にもなれない。

やっぱし、お気軽な質問としか受け取れないので、お返事メールをする気にもなれない。

文面に真剣さがぜんぜん感じられないということだ。

タイトルに対応した話が後回しになってしまったが、ちょっとその前に、自然が呼んでいるので一時中断!

スッキリしたところで・・・何を書いていたのやら?

そうそう、まだ前置きがあった。

HPを開設して一年半、当分の間、真剣なご相談は僅少で、あるとしたら突然、物見遊山に直接薬局に来られて、慢性の●●●病ですが漢方薬でも一ヶ月くらいで治るでしょうか、とか、電話の場合では、病名が分っているので漢方薬を送ってもらえますか、といった類(たぐい)の愚問ばかりが続いていた。

だから、HPの閲覧者はそのレベルのものかと得心して、日本の漢方の向上に貢献すべく(笑)、他の真面目なブログ類に専念していたところ、昨今はポツリポツリと真剣な質問も入ってくるようになった。

たいしたお役にも立てないだろうが、漢方とはどういうものかという序の口、ほんのサワリ程度だが、お答えする機会も少し増えた。

たまには遠路はるばるやって来られる方も僅かながらおられ、皆さん真剣だから少しはやりがいがある。
大概は近くのホテルで泊りがけで来られているから、宿泊の前後二日間にわたって来局してもらっている。
再々は来れないのだから、なるべく時間をかけて御相談に乗る為に前後二日ということである。(その間、三回は漢方薬を服用できる。)

これまでにお問い合わせメールのみならず、電話での問い合わせや直接見えた場合ても、遊び半分やお気楽・お気軽の類(たぐい)はすべてお断りし続けてきた。

また、たとえ真剣でも、ご本人ではない場合は、出来るだけのアドバイスはしても、直接受け入れることはしなかった。(ご本人でもないのに、当方が変なことで板挟みにあうのが嫌だからだ。)

という前置きで、10日分ごとに様子をみて、たとえ遠方でも、何度も来れない場合は、二三度目からはお電話やメールで微調整を行いながら、ピントを合わせていく。

やや効果が出始めたところで、しばらくは同じ方剤で続けてもらう場合が多いので、そのときは服用者のご都合にあわせて、少し多目にしても構わない。

数回目でしっかり合っていると判断される場合なども、服用者のご都合次第。

服用者もペースが次第に分ってくると、お互いに臨機応変に融通の利く配慮が出来るようになるから、実際には先のことまではじめから考える必要はない、とうのが結論である。

やっぱし、前置きのほうがはるかに長いのであった。
posted by ヒゲジジイ at 01:22| 山口 ☔| 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

2006年04月01日

二十代男性のネフローゼ症候群の御相談

お問い合わせ内容 : はじめまして。●●と申します。

私は、5歳でネフローゼ症候群を発症し、現在も再発を繰り返しています。

高校入学頃に腎生検を受け、微少変化型と診断されました。

 それから、2年だけネオーラル薬を使いました。

*()内はだいたいの再発頻度です。

5歳(1年〜2年ごと)〜[中学〜高校〜専門学校](2〜3年ごと)就職後、去年の夏より7月、11月、3月と再発を繰り返しています。

また、高校入学時より再発時でも入院せずに治療を行っています。

再発時の自覚症状としては、尿量が減ります。

ただ、学生時代と違うのは再発しても突然+3+4などになる事はなく、緩やかに時間をかけて蛋白量が増える。
むくみ、だるさなどはない。があげられます。

小学校の頃は、サイレイトウを飲んでいました。効果はあまりなかったように感じます。

現在の状況としては、今日からプレドニン朝25mm 夜25mmガスター朝1錠 夜1錠 を服用しています。

さすがに西洋医学では、限界を感じてきました。

また、再発の規模は小さくなっているものの頻度が早くなっている事で、非常に参っております。

 そこで、いろいろと漢方の事を調べているうちに村田先生の事を知りました。なんとか、健康な体になりたいです。助けてください。お願いいたします。


お返事メール:そちらの地方からの御問合せばかりが多いのですが、大都会でもあるので、きっと探せば本格的な漢方相談を行って下さるクリニックや漢方薬局がありそうにも思うのですが、お近くには漢方専門のクリニックあるいは薬局はありませんか?

ネフローゼ症候群は、多かれ少なかれ免疫系の問題も絡んで意外に複雑多変なものですが、漢方といっても中医学・中薬学理論にもとづいた理詰めの考察で根気よく適切な漢方薬を合わせていけば、多くの場合は緩解できるものと思います。

しかしながら、患者さんも漢方をお出しする側も、共に根気と努力の要る作業で、忍耐強い冷静さと適切な判断が要求されるのは、あらゆる慢性疾患に言えることです。

あてずっぽうのことをやっていても徒労に終わることが多いので、合理的に科学的な目で冷静に対処する必要があります。

西洋医学などの実証科学だけが科学理論というわけではなく、中国古代の哲学、陰陽五行学説を基礎として現実にマッチした理論体系を構築した中医基礎理論は、それなりに優れた結果が伴うものであるだけに、一つの立派な構造主義科学理論であることに間違いありません。

こんなところで科学理論の講義をしてもしようがありませんが、いつも当方のサイトやブログで再三書いていますように、なるべくお近くで綿密な御相談に乗って下さる中医学と日本漢方の両者を一定レベル習得された先生を見つけられることです。

何年がかりの長丁場になることはほぼ確実でしょうが、うまくコントロールできれは完全緩解に近い状態に持ち込めることが多いものです。

但し、現在の状況が、たとえばクレアチニン・BUN(尿素窒素)などに、どの程度の異常が出ているか、と言う問題、それに主治医が漢方治療の併用を認めてくれるか、という問題。

漢方を否定するようなお医者さんは、まさかいないとは思いますが・・・・・・。

以上、まとまりのないお返事になりましたが、これまで同類の御問合せから推測されることは、それじゃ〜〜どこで漢方相談をしたらよいのか、ということに結局は行き着くのではないかということかもしれませんね。

当方には、具体的にはアドバイスすることは不可能です。

以前、クリニックを御紹介して失敗した経験で、懲りてしまいました。

電話帳やネットで調べて、軒並み電話して、その応答内容で推測するしか方法がないかもしれません。

蛇足ながら、たとえば村田漢方堂薬局のような感じの悪い薬局では、若い人の電話となると逆に受けるほうが警戒心から (というのもヒヤカシのお気楽な相談を最も嫌うからですが・・・・・) やや不愉快な応対をされるかも知れません。

以上、お返事まで。
posted by ヒゲジジイ at 15:47| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする

前回のメール交換の内容の反省! 購入された健康食品の問題を指摘する以前に注意すべきだったこと:ハードな勤務を止めることが一番のクスリかもしれませんよ、ということだった!

前回投稿分の往復メールの内容、漢方処方や不適切かもしれない健康食品の問題以前に指摘して差し上げるべきだったこと。

それは、彼女のハードな勤務内容を改善するなり、仕事を辞めるなりすることが最善の治療となる可能性が高いのじゃないか、ということだ。

日本人は働きすぎだと言われるが、本当にそう思う。

かく言うヒゲ薬剤師だって、今夜中の二時十五分だというのに、本業外でもこのようなブログを続けているんだから!

自分のことは、どうせ老兵、ただ消え行くのみだから放っておくとしても、若い御相談者は、そのハード勤務が身体に応えているのは確かだ。

きっとこのブログも見られているはずだから、その勤務内容の改善なども是非考えて欲しい。

過重労働による身体のヒズミを治すのは、休息に勝るものはないと思いますよ!
posted by ヒゲジジイ at 02:18| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ | 更新情報をチェックする

漢方薬をサプリメントと同類に思っていた女性からの返信メール

返信メール:村田漢方堂薬局 村田恭介先生

お忙しい所早速ご返信していただき、ありがとうございます。

「◎◎◎◎」は、一応コンセプトとしては「漢方・中医学」に基づいた処方をすると書いてはあります。

相談員の女性に、先ほどメールでお送りしたような症状と、舌の状態を見せ、処方していただきました。

冷え性でも、赤みを持った湿疹がある場合は、荊芥連翹湯が良いと言われました。

万が一「めんげん」があるかもしれないとも、言われました。

今回処方した漢方薬は20日分なので、それがなくなる日にまた面談です。

相談員の女性は大体一緒のようです。

村田先生の仰るように、10日前後通いつめる必要性があるのは、10日前後である程度の変化が見込めるためでしょうか?

ちなみにそこでは荊芥連翹湯と一緒に、「×××」という高額なエキスも購入しました。
主な成分:霊芝エキス、クマ笹エキス、・・・エキス、・・エキス、・・エキス、リンゴ、果汁、還元麦芽糖 ……で \26,000 です。

この成分の効き目はまだ実感できていませんが‥。

今後も村田先生のサイトで、漢方に対する理解を深めていきたいと思います。

近年のめまぐるしく変わる健康ブームに踊らされて、目新しいあれこれに手を着ける以前に、じっくり腰を据えて体質改善していきたいものです。

宜しくお願いします。


これに対するヒゲ薬剤師のコメントメール:拝復

冷え性でも、たとえば舌質に赤味が強い場合は芯からの冷え性ではなく、血行不良のために冷える部分があるだけで、こんな場合はうかつに「強く温める漢方薬」は使えない場合があるなど、自覚症状だけでは決められない場合も多いものです。

それだけに「×××」などのような健康食品中の霊芝などは、キノコとしては価値あるものですが、赤味の強い湿疹であればよいとは限らず、逆効果となる場合が多いものです。

霊芝は温性の性質で、これが少し逆効果になることだって考えられる。

貴方のような湿疹を持っている状態で、このような高価な健康食品を出される意図がまったく不明です。

儲け主義ととられても仕方がないかもしれません。

成分中の熊笹などは無難でしょうが、熱性の湿疹であれば霊芝がよいとは限らない、ということです。

こういう配合を最初からされていると、荊芥連翹湯などの漢方処方の反応の良し悪しの判断が出来なくなり、中医学の弁証論治も何もあったものではありません。

ちょっ信じられないことで、同じ健康食品を使われるなら、まだニガリなどのほうがはるかにマシですよ(笑)

ところで、10日分にはとても意味があって、小生の長年の経験では、多くの場合、どのような病気であっても、7日から15日くらいまで、理想的には10日前後で反応を見れば、多少とも効果がみられるもので、まったく効果がない場合は、すかさず修正して、その繰り返しで、10日毎に確認しながら「小細工」をするのが一番早道だと考えるからです。

小細工というと聞こえが悪いですが、この小細工こそが漢方や中医学の妙味なのです。

以上、忌憚のない感想を述べました。

同じ健康食品を出されるにしても、しっかりした根拠のあるものを出してくれるところに変えたほうがよいかもしれませんね。

さきほども述べたニガリなどは、良質なものを使えばミネラル不足を補えるし、イオン化カルシウムなども便秘しない程度に少量補給するなど、健康食品にも合理的なものもあるのですよ。

でも、赤い湿疹が出ている人に、霊芝の含まれた健康食品とは、ちょっとネということです。

頓首

追伸

めんげん(めんけん)についての見解をすでに述べていますので、下記をご参照下さい。

http://murata-kanpo.seesaa.net/article/7867542.html


注記:上記「×××」という健康食品中に含まれる「霊芝」は中国の漢方薬製剤原料の原典ともいえる「神農本草経」に上薬として記載された優れたものであるが、残念ながら日本では健康食品扱いとなっている。
 また「クマ笹」については「本草綱目」に中草薬、つまり漢方の薬草として記載されている。日本では医薬品の製造許可を得て販売している製薬メーカーが一部にあるが、許可を得ない限りはすべて健康食品扱いであるから薬効はうたえない。
 「×××」にはこれ等以外にも漢方とは無縁の食品が複数含まれており、明らかに「いわゆる健康食品」であることがわかる。
posted by ヒゲジジイ at 01:26| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問 | 更新情報をチェックする