ある中年男性、某疾患で病院治療も副作用の強い一時おさえで苦しみ、地元の評判の大変よい千客万来の漢方薬局で一年半も服用しながら、結局は治らずに当方のインターネットを見てやって来られた方。
10日ごとに経過観察で、すでに4〜5回通われているやや遠方の方である。
当方の薬局の外観と内装および「演出」などの雰囲気が、これまで通われていた漢方薬局に比べて桁違いに悪いらしく、そのためにどうしても疑心暗鬼の愚痴を毎回こぼされる。
その薬局では粉末薬を先生みずから製造調合し分包して出される演出方法が、この方にとってはたまらない魅力だったらしい。
その分包された漢方薬の成分も処方名についても、質問してみたところで「素人に言っても分らんよ」という素気無い態度も、大いなる魅力であったらしい。
処方名や成分を隠すのは、一種の薬事法違反なんですがね〜〜〜。
病院の薬でさえすべて公開する時代なのに、何とも前時代的な秘密主義の薬局がまだ残っていること自体が意外である。
ともあれ、いったんは当方のやり方に賭けてみるくらいの気持ちで、しばらく腰をすえるつもりでやらなければ、長続きしないよとたしなめるも、疾患が再発した時の恐怖心からも、疑心暗鬼が止まないらしい。
その外観と内装の雰囲気といい秘密主義の演出といい、そちらさんではとても評判のいい漢方薬局、当方とは雲泥の差で優れているらし薬局と言われるのだから、そこでしっかり治してもらえばよかったではないか、と言いたいのを珍しく我慢しているヒゲ薬剤師である。
そのうち当方の漢方薬がシッカリ効いてきたら(現にそのよい兆候が現れつつあるにもかかわらず疑心暗鬼の男性に)、人は見かけによらないように、漢方薬局も見かけによるものではないぞ、というのを証明してやろうという珍しく殊勝なことを考えたからである。
内心でどう思われようと、それは個人の自由だから構わないが、最初からそれをあからさまにオモテに出すようなマナー違反をされる場合は、丁重にお断りするのが通常である。
たまには例外を作って、「オミソレシマシタ!」と言わせたくなったのであった(笑)
また、これにやや類似したケースも今思い出した。
不妊治療で有名な病院で、重度の内膜症のために治療不能とて、その病院からなお全国的にも高名な不妊治療の専門病院に紹介された方が、漢方薬等も出されたものの、どのようにしてもダメで完全に匙をなげられたかたちで当方を来局された。
その方が、これまで通った病院がいかに不妊治療で有名で人気があるか、それこそ千客万来の自慢話を長々とされるので、「でも貴女はダメだったじゃないの」の一言で顔色が変わってしまった。
でも、結局この方は当方の漢方薬で、何と漢方処方は「キュウ帰調血飲第一加減」のエキス製剤だけの連用半年で、あっさりに妊娠してしまったのであった。(その後、めでたく二児をもうける)
2006年03月03日
村田漢方堂薬局の外観や内装および「演出」がそれらしくないと言われてしまった!
posted by ヒゲジジイ at 02:15| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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