お問い合わせ内容 : 初めてメールいたします。
私は28歳の女性です。漢方もサプリメント的なイメージでいたんですが、奥深いものなのですね。
村田先生のサイトを拝見し、果たして自分のかかっている大手の漢方薬局で大丈夫なのだろうか、と不安になってしまいました。
以下長々と症状等を書きますが、この処方が的外れだったりしたら、半年以上の時間がもったいないです。
可能であれば、●●で信頼できる医院のご紹介をしていただけるととても助かります。
私は、一週間前から漢方薬の服用を始めました。ケイガイレンギョウトウというもので、◎◎◎◎薬局にて、顆粒と煎じるためのパックを頂きました。
主な症状はまず冷え性、目の疲れ、脂漏性皮膚炎などです。肌は脂はあまり出てこなくなりましたが、胸や背中や首に膿を持った赤いニキビ様のものが出来ます。
痒みはありません。
小鼻の脇には毛細血管が見えた赤みがあり、かさついています。中学生頃から出来て、肌はシミだらけになりました。
薄いシミでもなかなか消えません。
目のクマも濃くどんなに寝ても消えず、パソコンを一日10時間以上見るデスクワークゆえに、疲れてくるとまぶしくて目を開けるのも苦痛になります。会社には23時近くまで居る事が多いです。
汗は、ちょっと動くとじわっとかきますが、基本的にほとんどかかないです。
皮膚全体(手も足も‥)、他の女性に比べ、キメがはっきり見えて乾燥しています。皮膚全体にムラがあるという感じです。
肌の色は色白ではなく、どちらかといえば浅黒い黄み肌です。
運動嫌いで血圧が低く、覇気がないというか、体力がありません。顔色が悪く血の気がありません。
天気が悪いと体が重くなります。
身体は166センチで50kg、昔から太った事はなく、発育不良と言った感じで体格が悪いです。
精神的に緊張しやすいたちで、緊張する場面になると胃痛と動悸、脇と額からしたたるほどの汗が出ることもあります。
怒りっぽい性格で、胃痛はしょっちゅうです。
神経過敏で眠りが浅く、嫌な夢をよく見ます。
昔から便秘気味で、むくみがあります。改善に長期間かかるだけに、間違った処方を何ヶ月も続けたくないと思っています。
本気で改善したいので、どうかアドバイスをお願いいたします。
ヒゲ薬剤師によるお返事メール:拝復
いわゆる虚弱性体質の一種のようですね。
パソコンを一日10時間以上とは、眼精疲労を起こしてもしようがありませんね。
以前、このために体調をひどく壊して都会で勤めていた一流企業を辞職して山口県に帰り、漢方薬でしばらく養生をして回復した男性がいました。
漢方薬とサプリメントは大違いですが、お気づきのようにその奥深さゆえに、構造主義科学の一つとして理詰めの合理的な判断が出来る医学・薬学理論(中医薬理論)が基礎になっています。
ただ、人体は自動車を修理するみたいにクリアーカットに割り切った部品交換で済むようには出来ていませんので、貴方のような虚弱体質を改善するにも、相当な熟練を要するものです。
一回の訪問でドンピシャの漢方薬方剤が決まるとは思えません。
書かれている症状からすると脾虚水帯(脾虚による水分代謝の停滞)も兼ねているようですので、ケイガイレンギョトウがあってるかどうかとは別の問題もあるようです。
つまり、一方剤だけではバランスがもう一つ取れないかもしれないということです。
脂漏性皮膚炎が正しい診断なら、病名治療的にはたしかに黄連解毒湯が有効な場合が多いので、ケイガイレンギョトウにも含まれていますので、それなりにピントがあっている部分もあるのかもしれません。
以上は、あくまで文面で少し推測してみただけのことですから、貴方の場合も真に体質改善を行おうとする場合は、信頼のおける漢方薬局やクリニックに、10日前後で根気よくしっかりとしたピントが合うまで通い詰める必要があると思います。
一発でドンとピントの合った漢方薬が得られるとは限りません。
よく漢方薬局やクリニックを転々とされるかたがおられますが、却ってアブハチトラズになることも多いようです。
それには中医学と日本漢方の両方を習得されているところが理想的ですが、現在通われているところにしても、中医学と日本漢方を両方習得されているかどうかを確かめられて、常に同じ先生が対応して下さるというのであれば、根気よく通い詰めるのも一つの方法だと思います。
そちらの地方のクリニックを御紹介したことがあるのですが、値段があまりにも高すぎたり、意外にピンと外れの処方ばかりが出されたり、あるいはご訪問前にお電話で御問合せしてみると、常には診療されておられず、各地の勉強会の講師の仕事が忙しかったり、あるいは予約制のために十分な御相談の日時を得られなかったり、これではしっかりとしたピントを合わせてもらうには不十分と考えられるケースが多い現実を伝えられ、驚くことばかりです。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
2006年03月31日
漢方薬にサプリメント的なイメージを持っておられた女性からのお問い合わせ
posted by ヒゲジジイ at 17:32| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月26日
意を決して遠路はるばる来られるといわれる学生さん
お問い合わせ内容 : 22日にメールで質問させていただいた●●の大学生です。
その節は丁寧で親切なご返事ありがとうございました。
あれから色々考えた結果、やはり村田先生の腕に賭けてみようと思いまして、先生のもとにお邪魔することにいたしました。
28日にはそちらに着く予定なのでそのときはよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
実際に、そちら◎◎地方から、意を決して来られた方もおられますが、有名な漢方専門機関を歴訪して無効だっただけに、やや難航したものの3ヶ月目でようやく4割近く改善している方もおられます。
28日は火曜日ですので多分それほど込まないはずです。
じっくり御相談させて頂いて、帰られてからも10日毎の経過観察しながら、ピントを合わせていく方法になると思います。
ですから、遠距離とはいえ、2回目からは10日毎にピントがしっかり合うまでお電話して頂くことになります。
それでも、宜しければ、道中、お気をつけておいで下さいませ。
頓首
追記:上記10日毎にお電話と書いてしまったが、もちろんメールでの折々のご報告も構いませんよ。
その節は丁寧で親切なご返事ありがとうございました。
あれから色々考えた結果、やはり村田先生の腕に賭けてみようと思いまして、先生のもとにお邪魔することにいたしました。
28日にはそちらに着く予定なのでそのときはよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
実際に、そちら◎◎地方から、意を決して来られた方もおられますが、有名な漢方専門機関を歴訪して無効だっただけに、やや難航したものの3ヶ月目でようやく4割近く改善している方もおられます。
28日は火曜日ですので多分それほど込まないはずです。
じっくり御相談させて頂いて、帰られてからも10日毎の経過観察しながら、ピントを合わせていく方法になると思います。
ですから、遠距離とはいえ、2回目からは10日毎にピントがしっかり合うまでお電話して頂くことになります。
それでも、宜しければ、道中、お気をつけておいで下さいませ。
頓首
追記:上記10日毎にお電話と書いてしまったが、もちろんメールでの折々のご報告も構いませんよ。
posted by ヒゲジジイ at 22:31| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月23日
漢方薬と漢方薬で作られている品(お薬・化粧品・健康食品など)の定義
お問い合わせ内容 : 質問です。
漢方薬と漢方薬で作られている品(お薬・化粧品・健康食品など)の定義を教えて頂きたくメールさせて頂きました。
この2つの違いの定義も教えて頂きたいのです。宜しくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
漢方薬の本来の意味は、あなたの周りに転がっているはずの日本語の辞書類でしらべれれば直ぐにお分かりのことと思います。
「漢方とは中国から伝来した医術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬」というのが、殆どの辞書で書かれていることですが、現代社会では拡大解釈して好き勝手な使用方法をされています。
ところで、貴女が求める「定義」といわれるからには、しっかりとしたその筋の権威のもとに定義付けられなければなりませんので、小生が貴女にお教えするよりも、繰り返しになりますが、現在、どこの書店でも販売されている辞書類を調べれば、十分に類推可能なはずです。
国語学の権威者先生方が作られた辞書類においては、かなり恣意的な時代の風潮に屈することなく、まっとうな定義付けをしてくれていると思います。
参考ブログとして、漢方と漢方薬の正しい意味
HPとしても 漢方と漢方薬の真実
この中でも、漢方と漢方薬の正確な実体、つまり、正しい意味と用語法は?
また,漢方と漢方薬の虚実
などが参考になるかと思いますが、言語はそれぞれの立場で、都合のいいように恣意的に使用される傾向がありますので、現代でも頑なに語源にさかのぼった正統な解釈を下される国語辞書類に見習うべきです。
しかしながら、一犬虚を吠ゆれば万犬実を伝う(いっけんきょをほゆれば ばんけんじつをつたう)のたとえ通り、誰かが好い加減なことを言い出すと、皆がそのように信じ込んで、間違ったことでもいかにも真実のように広まってしまう、ということです。
案外というか、当然と云いますか、日本の国語辞書あるいは辞典類は、総じて健全なものです!
以上、お返事まで。
頓首
漢方薬と漢方薬で作られている品(お薬・化粧品・健康食品など)の定義を教えて頂きたくメールさせて頂きました。
この2つの違いの定義も教えて頂きたいのです。宜しくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
漢方薬の本来の意味は、あなたの周りに転がっているはずの日本語の辞書類でしらべれれば直ぐにお分かりのことと思います。
「漢方とは中国から伝来した医術であり、漢方薬は漢方で用いる草根木皮や動物類を原料とした医薬」というのが、殆どの辞書で書かれていることですが、現代社会では拡大解釈して好き勝手な使用方法をされています。
ところで、貴女が求める「定義」といわれるからには、しっかりとしたその筋の権威のもとに定義付けられなければなりませんので、小生が貴女にお教えするよりも、繰り返しになりますが、現在、どこの書店でも販売されている辞書類を調べれば、十分に類推可能なはずです。
国語学の権威者先生方が作られた辞書類においては、かなり恣意的な時代の風潮に屈することなく、まっとうな定義付けをしてくれていると思います。
参考ブログとして、漢方と漢方薬の正しい意味
HPとしても 漢方と漢方薬の真実
この中でも、漢方と漢方薬の正確な実体、つまり、正しい意味と用語法は?
また,漢方と漢方薬の虚実
などが参考になるかと思いますが、言語はそれぞれの立場で、都合のいいように恣意的に使用される傾向がありますので、現代でも頑なに語源にさかのぼった正統な解釈を下される国語辞書類に見習うべきです。
しかしながら、一犬虚を吠ゆれば万犬実を伝う(いっけんきょをほゆれば ばんけんじつをつたう)のたとえ通り、誰かが好い加減なことを言い出すと、皆がそのように信じ込んで、間違ったことでもいかにも真実のように広まってしまう、ということです。
案外というか、当然と云いますか、日本の国語辞書あるいは辞典類は、総じて健全なものです!
以上、お返事まで。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 16:37| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月22日
辛い症状に悩む大学生の方からの御相談
お問い合わせ内容 : 夜遅く申し訳ありません。
僕は●●●に住む・・歳の大学生です。
浪人中の2003年9月に微熱(37度から37度5分)が続くようになり勉強が手につかなくなって内科を受診、血液検査をするも異常がなく、紹介された心療内科でストレスによる自律神経失調症と診断されました。
精神安定剤を投与されましたが全く効果がなく、その上中学生の時になおったはずのアトピーも再発、結局その年はまた落ちてもう一年浪人となりました。
その後も心療内科を何件か回りましたが一向に進展がなく、西洋医学に見切りをつけて漢方に切り替えたもののこちらも進展なし。
そのうち熱よりも首と肩のひどいこりに悩まされるようになり、しんどくて勉強も1日数時間程度しかできませんでした。
結局志望校を下げることで何とか大学には入れたものの、受験が終わっても身体の不調は続き、大学生活にも満足に授業やレポートがこなせず単位を落とすなど支障がでています。
肩こりはなおったものの2005年以降は胃腸が弱くなったようで著しく体
力が落ち、非常に疲れやすく30分軽く外出しただけでフラフラになるような状況です。
他にも辛い症状としては顔を中心に出るアトピー(真っ赤で熱を帯びた湿疹がでる、鼻も赤い、最近は下半身にもよくでる)、嫌な夢を非常によくみる(寝汗もかく)、朝起きられない(起きるのが10時か11時)、非常に疲れているとき顔が猛烈にほてり、アトピーが悪化する、手足が冷える、などです。また食欲はそこそこあり、軟便ぎみですが時々便秘になります。
現在は▲▲の・・・・・・・・・・・という日本漢方専門の医院で診ていただいています。
処方は補中益気湯と抑肝散加チンピ半夏にケイガイとレンギョウを加えた合方、熱をとるための黄連解毒湯が基本で、1週間前に夢見に甘麦大棗湯を頂きましたがこれはほとんど効果はありません。
漢方をはじめた頃は煎じていたのですが大変なので今は・・・のエキス剤です。
ここでお世話になって5ヶ月ですが一進一退でなかなか体力があがらず、先生によれば補中益気湯は年単位で飲んでいかなければならないとのことです。
そういうものなのでしょうか。
どこへいっても効果があがらず本当に困っています。下関まで伺おうかとも思っているほどです。
どうかご助言お願いします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
一番血気盛な年齢時に様々な症状でお悩みのご様子、小生も20歳頃一年半以上、最悪の時代を経験していますので、かなりお察しできる部分があります。
ところで、5ヶ月以上漢方の投与を受けているそうですが、なかなか漢方のピントが合わないこともありますので、本来なら、同じところで頑張って見るのが最善だと思います。
しかしながら、やや気になる点が、日本漢方専門というところです。
日本漢方は、パターン認識が主体の医学・薬学です。
これはこれで問題はないのですが、基礎理論が不完全な為に理詰めの考察がほとんど出来ない医学・薬学となっています。
しっかりとした中医学理論を中心に習得されている所へ移った方がよいのかもしれません。
直接知っている先生ではありませんが、たとえば
●●●●●●●
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この先生は、噂では日本漢方から中医学に転向された先生だとお聞きしています。
中医学も日本漢方も同等に習得されている先生の方が、融通がきくように思うのでご案内したわけですが、他の方では、ここに通い詰めても治らなかったというメールを頂いたことがあります。
でも、その方は治るまで続けなかったから治らなかったのかもしれません。
以前、他のクリニックをご紹介して失敗したこともありますので、上記のクリニックが絶対だということではありません。
専門誌など読んでいて、もしかしたらこの先生なら、とのヤマカンだけです。
アトピーに慢性疲労症候群が合併したようなご様子ですので、なるべくお近くでしばしば通えるところの方がいいと思います。
中医学理論を深くご存知の先生でしたら、直ぐ直ぐにピントが会わなくとも、たとえば7〜10日毎に通い詰めれば、運悪く半年かかっても一進一退ということがあっても、お付き合いが長くなればなるほど、却って精密な分析により、突然素晴らしい配合がヒラメクことが多いものです。
それもあてずっぽうではなく、長期間のお互いの努力によって、解けなかった数学の難問が解けるように、しっかりとした中医学的根拠をもって分析・解明とともに適切な漢方薬の配合が閃くのです。
小生自身、こういう経験を毎年必ず数人の人で経験していますので、なかなかしっかりと漢方薬のピントが合わない人でも、同じ先生のところで、根気よく頑張って見るほうが、近道のような気がします。
ただし、繰り返しになりますが、弁証論治という理詰めの分析が可能な中医学理論を駆使できなければ、それも不可能かもしれません。(パターン認識だけでは限界があるということです!)
努力されれば、きっとそれなりに報われるものと思いますが、完璧は臨むべきではないかもしれません。
腹八分といわれるように、なんでも8割適えれば最高で、それが長期に持続できることこそ大事だと存じます。
真の漢方の素晴らしさは、長期間苦労されてようやく良い結果が得られた人こそ、実感されているようですよ。
頓首
僕は●●●に住む・・歳の大学生です。
浪人中の2003年9月に微熱(37度から37度5分)が続くようになり勉強が手につかなくなって内科を受診、血液検査をするも異常がなく、紹介された心療内科でストレスによる自律神経失調症と診断されました。
精神安定剤を投与されましたが全く効果がなく、その上中学生の時になおったはずのアトピーも再発、結局その年はまた落ちてもう一年浪人となりました。
その後も心療内科を何件か回りましたが一向に進展がなく、西洋医学に見切りをつけて漢方に切り替えたもののこちらも進展なし。
そのうち熱よりも首と肩のひどいこりに悩まされるようになり、しんどくて勉強も1日数時間程度しかできませんでした。
結局志望校を下げることで何とか大学には入れたものの、受験が終わっても身体の不調は続き、大学生活にも満足に授業やレポートがこなせず単位を落とすなど支障がでています。
肩こりはなおったものの2005年以降は胃腸が弱くなったようで著しく体
力が落ち、非常に疲れやすく30分軽く外出しただけでフラフラになるような状況です。
他にも辛い症状としては顔を中心に出るアトピー(真っ赤で熱を帯びた湿疹がでる、鼻も赤い、最近は下半身にもよくでる)、嫌な夢を非常によくみる(寝汗もかく)、朝起きられない(起きるのが10時か11時)、非常に疲れているとき顔が猛烈にほてり、アトピーが悪化する、手足が冷える、などです。また食欲はそこそこあり、軟便ぎみですが時々便秘になります。
現在は▲▲の・・・・・・・・・・・という日本漢方専門の医院で診ていただいています。
処方は補中益気湯と抑肝散加チンピ半夏にケイガイとレンギョウを加えた合方、熱をとるための黄連解毒湯が基本で、1週間前に夢見に甘麦大棗湯を頂きましたがこれはほとんど効果はありません。
漢方をはじめた頃は煎じていたのですが大変なので今は・・・のエキス剤です。
ここでお世話になって5ヶ月ですが一進一退でなかなか体力があがらず、先生によれば補中益気湯は年単位で飲んでいかなければならないとのことです。
そういうものなのでしょうか。
どこへいっても効果があがらず本当に困っています。下関まで伺おうかとも思っているほどです。
どうかご助言お願いします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
一番血気盛な年齢時に様々な症状でお悩みのご様子、小生も20歳頃一年半以上、最悪の時代を経験していますので、かなりお察しできる部分があります。
ところで、5ヶ月以上漢方の投与を受けているそうですが、なかなか漢方のピントが合わないこともありますので、本来なら、同じところで頑張って見るのが最善だと思います。
しかしながら、やや気になる点が、日本漢方専門というところです。
日本漢方は、パターン認識が主体の医学・薬学です。
これはこれで問題はないのですが、基礎理論が不完全な為に理詰めの考察がほとんど出来ない医学・薬学となっています。
しっかりとした中医学理論を中心に習得されている所へ移った方がよいのかもしれません。
直接知っている先生ではありませんが、たとえば
●●●●●●●
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
この先生は、噂では日本漢方から中医学に転向された先生だとお聞きしています。
中医学も日本漢方も同等に習得されている先生の方が、融通がきくように思うのでご案内したわけですが、他の方では、ここに通い詰めても治らなかったというメールを頂いたことがあります。
でも、その方は治るまで続けなかったから治らなかったのかもしれません。
以前、他のクリニックをご紹介して失敗したこともありますので、上記のクリニックが絶対だということではありません。
専門誌など読んでいて、もしかしたらこの先生なら、とのヤマカンだけです。
アトピーに慢性疲労症候群が合併したようなご様子ですので、なるべくお近くでしばしば通えるところの方がいいと思います。
中医学理論を深くご存知の先生でしたら、直ぐ直ぐにピントが会わなくとも、たとえば7〜10日毎に通い詰めれば、運悪く半年かかっても一進一退ということがあっても、お付き合いが長くなればなるほど、却って精密な分析により、突然素晴らしい配合がヒラメクことが多いものです。
それもあてずっぽうではなく、長期間のお互いの努力によって、解けなかった数学の難問が解けるように、しっかりとした中医学的根拠をもって分析・解明とともに適切な漢方薬の配合が閃くのです。
小生自身、こういう経験を毎年必ず数人の人で経験していますので、なかなかしっかりと漢方薬のピントが合わない人でも、同じ先生のところで、根気よく頑張って見るほうが、近道のような気がします。
ただし、繰り返しになりますが、弁証論治という理詰めの分析が可能な中医学理論を駆使できなければ、それも不可能かもしれません。(パターン認識だけでは限界があるということです!)
努力されれば、きっとそれなりに報われるものと思いますが、完璧は臨むべきではないかもしれません。
腹八分といわれるように、なんでも8割適えれば最高で、それが長期に持続できることこそ大事だと存じます。
真の漢方の素晴らしさは、長期間苦労されてようやく良い結果が得られた人こそ、実感されているようですよ。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 16:20| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年03月21日
漢方薬の値段は高いか安いか?相談料は?
当方のホームページを見られた方から御質問フォームを利用されて折々に訊ねられるのが、漢方薬の値段のことである。
また、HPを開設する以前から今日にいたるまで、お電話での同様な御質問を受けることもたまにある。
本日も同様な御質問がメールに入ってきているので、このことを書く気になった。
当方では世間一般の漢方薬の値段としては常識的なものであるが、かといって、漢方処方によってそれぞれに値段が異なり、すべての方剤が同一価格というわけでもない。
中には麝香や牛黄などの、いわゆる「高貴薬」を必要とする場合などでは、やや高価なものになる。
ところで、同じ御問合せでも漢方処方を指名して値段を訊かれた場合は要注意、素人療法はこわいので処方指名の方には特に気をつけている。
また、たまには御相談料はいくらくらいかかりますか?と嬉しい御質問をして下さる方があるが、残念ながら相談料は頂いていない。
三十数年のキャリアと知識を有する漢方薬の専門家(薬剤師)としてご相談に乗るのだから、頂いてもよさそうだがほんとうに残念ながら(笑)相談料は無料で、お薬代だけである。
だからお気軽やお気楽なご相談には応じたくないのであった。
大事なことではあるが、あまりにも漢方薬の値段にこだわり過ぎるお問合せ
時間と体力の関係もあって、あれかこれかと迷われている方のご相談までは、手が回らない。
そろそろ自分があやしいと思ってるくらいだもの。
それだけ時間が惜しい人間が、よくそれだけブログやHPをやってるな〜〜って?
恥を書くのは趣味で猛スピードで書き殴って瞬時に終わる。
既にいろんな所で書いているように、日本漢方の現状を憂うるところがあるから、正論を以て指摘しているつもりなんですがね?!
また、HPを開設する以前から今日にいたるまで、お電話での同様な御質問を受けることもたまにある。
本日も同様な御質問がメールに入ってきているので、このことを書く気になった。
当方では世間一般の漢方薬の値段としては常識的なものであるが、かといって、漢方処方によってそれぞれに値段が異なり、すべての方剤が同一価格というわけでもない。
中には麝香や牛黄などの、いわゆる「高貴薬」を必要とする場合などでは、やや高価なものになる。
ところで、同じ御問合せでも漢方処方を指名して値段を訊かれた場合は要注意、素人療法はこわいので処方指名の方には特に気をつけている。
また、たまには御相談料はいくらくらいかかりますか?と嬉しい御質問をして下さる方があるが、残念ながら相談料は頂いていない。
三十数年のキャリアと知識を有する漢方薬の専門家(薬剤師)としてご相談に乗るのだから、頂いてもよさそうだがほんとうに残念ながら(笑)相談料は無料で、お薬代だけである。
だからお気軽やお気楽なご相談には応じたくないのであった。
時間と体力の関係もあって、あれかこれかと迷われている方のご相談までは、手が回らない。
そろそろ自分があやしいと思ってるくらいだもの。
それだけ時間が惜しい人間が、よくそれだけブログやHPをやってるな〜〜って?
恥を書くのは趣味で猛スピードで書き殴って瞬時に終わる。
既にいろんな所で書いているように、日本漢方の現状を憂うるところがあるから、正論を以て指摘しているつもりなんですがね?!
posted by ヒゲジジイ at 23:26| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年03月20日
腸管型ベーチェット病の漢方薬の御相談
お問い合わせ内容 :はじめまして。・・・に住む●●歳の・・・・と申します。
病名は炎症性腸疾患の腸管型ベーチェット病です。漢方関係のサイトを見ていて、偶然、村田先生のホームページを発見しました。
私も先生の考え方で、基本治療・検査を病院で行うというところに賛同します。
私の場合も発病後5年近くなりますが、症状はなかなか改善しません。
難病で治療法がないのはわかっていますが、何かにすがりたい気持ちは強く、プラセンタや健康食品などさまざまな民間療法もやってきました。
何度も入退院をくりかえし、食事をとると腸の潰瘍がひどくなる状態です。
基本治療は○○○○○○病院で行っていますが、現状は成分栄養剤による栄養摂取でかろうじて腹痛などの症状を落ち着かせている状態です。
私の場合、腸の回盲部に潰瘍を繰り返し、それに伴う腹痛が主症状です。
漢方薬等で緩解期を維持できないでしょうか。
人それぞれの体質などで回答は難しいでしょうが、私のような炎症性腸疾患の患者さんで漢方薬により緩解期を維持している方がいれば教えていただきたいです。
個人的な目標としては、今の○○大学での栄養療法を行いながら、漢方薬を併用して緩解期を維持できればと思います。
一度、来院して相談したいと思いますが取り急ぎメールさせていただきました。
お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
大変お困りのご様子、お察し申し上げます。
これまでにも難病指定の「潰瘍性大腸炎」などは何人も緩解、それもほぼ完全緩解に近い状態に導けたケースも多いのですが、腸管型のベーチェットははじめてです。
ただし、一般のベーチェットの方は、10年前ころまではしばしば扱うケースが多かったものです。
最近は、ベーチェット患者さんは一頃より随分減っていると身近な医師たちから聞いていました。
潰瘍性大腸炎も腸管型のベーチェットも、診断が間違いなければ、多かれすくなかれ免疫がらみでもあり、漢方や中医学にとっても、それほど大きな大差は無いと思うのですが、どうでしょうか。
漢方のほうでは、あくまで弁証論治という中医学的な考えで適切な漢方薬を見つける必要があります。
ただし、潰瘍性大腸炎と同じように、かなりデリケートな疾患ですから、最初は少量ずつ反応を確かめながら(10日毎)ということになり、お互いに根気と気苦労の多い作業になるものです。
他の病気以上に最初の間は、はっきり申しまして、気苦労多く、労多くして、結果は一進一退ということも大いにあり得ます。
派手な配合が、最初からは出来ないだけに、いい結果が直ぐに出るとは限らないということです。
潰瘍性大腸炎の過去の経験でも、軽症から中程度までは最初の数ヶ月の苦労が、そのままいい結果につながったもので、お互いの苦労が直ぐに報われた感じですが、
一度、かなり重症の方を扱ったことがあり、半年間の絶食療法とステロイド療法後に、あまり改善しないのでその入院中に医師の許可を得て、ご家族と共に当方を訪れた方がありました。
15年以上も前の話ですが、激しい腹痛と様々な日ごとの変化に、こちらも若かったので、夜間にもご家族から何とかして欲しいと依頼されることもしばしばで、応急措置の漢方薬をお出ししたり、そういう繰り返しを一年近く、今では体力的に無理な注文に応じたものでした。
結果は、いつのまにか多種類の漢方処方類の併用で、突然急速にほぼ完全緩解してしまいました。
ところが、その後、しばらくして漢方薬をすべて中止されたので、大丈夫かなと思ったところで、案外大丈夫で、よかったなと思って忘れていた10年後に、ひどく再発して、前回と同じような状態で入院中だといわれる。
しかしながら、こちらも老齢の母の面倒を見ながらの生活にはなっており、体力的にも前ほどの頑張りがきかないので、以前のように夜間の数日単位の応対は、到底無理ですから、申し訳ない事ながら、お断りしてしまったのでした。
ということで、この方ほどの重症でさえなければ、10日毎に、微量ずつ漢方薬を試してみられる気がおありでしたらどうぞ、ということになりますが、直ぐ直ぐにはピントが合うとは限りません。
デリケートな疾患だけに、もしも僅かでも逆効果の反応を示すなら、その薬の残りはペケとなります。
要するに、安請け合いは出来ない、ということなのです。
されるにしても「賭け」になることと思います。
残念ながら、西洋医学にしても東洋医学にしても、最終的には「賭け」としか言いようがないと思います。
当方では、変な言い方ですが、真剣に「賭け」のつもりで一定期間、頑張れる方だけをお受けしている次第です。
以上、歯切れの悪いお返事で、甚だ恐縮ながら、お返事申し上げる次第です。
頓首
病名は炎症性腸疾患の腸管型ベーチェット病です。漢方関係のサイトを見ていて、偶然、村田先生のホームページを発見しました。
私も先生の考え方で、基本治療・検査を病院で行うというところに賛同します。
私の場合も発病後5年近くなりますが、症状はなかなか改善しません。
難病で治療法がないのはわかっていますが、何かにすがりたい気持ちは強く、プラセンタや健康食品などさまざまな民間療法もやってきました。
何度も入退院をくりかえし、食事をとると腸の潰瘍がひどくなる状態です。
基本治療は○○○○○○病院で行っていますが、現状は成分栄養剤による栄養摂取でかろうじて腹痛などの症状を落ち着かせている状態です。
私の場合、腸の回盲部に潰瘍を繰り返し、それに伴う腹痛が主症状です。
漢方薬等で緩解期を維持できないでしょうか。
人それぞれの体質などで回答は難しいでしょうが、私のような炎症性腸疾患の患者さんで漢方薬により緩解期を維持している方がいれば教えていただきたいです。
個人的な目標としては、今の○○大学での栄養療法を行いながら、漢方薬を併用して緩解期を維持できればと思います。
一度、来院して相談したいと思いますが取り急ぎメールさせていただきました。
お忙しいところ恐れ入りますがよろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
大変お困りのご様子、お察し申し上げます。
これまでにも難病指定の「潰瘍性大腸炎」などは何人も緩解、それもほぼ完全緩解に近い状態に導けたケースも多いのですが、腸管型のベーチェットははじめてです。
ただし、一般のベーチェットの方は、10年前ころまではしばしば扱うケースが多かったものです。
最近は、ベーチェット患者さんは一頃より随分減っていると身近な医師たちから聞いていました。
潰瘍性大腸炎も腸管型のベーチェットも、診断が間違いなければ、多かれすくなかれ免疫がらみでもあり、漢方や中医学にとっても、それほど大きな大差は無いと思うのですが、どうでしょうか。
漢方のほうでは、あくまで弁証論治という中医学的な考えで適切な漢方薬を見つける必要があります。
ただし、潰瘍性大腸炎と同じように、かなりデリケートな疾患ですから、最初は少量ずつ反応を確かめながら(10日毎)ということになり、お互いに根気と気苦労の多い作業になるものです。
他の病気以上に最初の間は、はっきり申しまして、気苦労多く、労多くして、結果は一進一退ということも大いにあり得ます。
派手な配合が、最初からは出来ないだけに、いい結果が直ぐに出るとは限らないということです。
潰瘍性大腸炎の過去の経験でも、軽症から中程度までは最初の数ヶ月の苦労が、そのままいい結果につながったもので、お互いの苦労が直ぐに報われた感じですが、
一度、かなり重症の方を扱ったことがあり、半年間の絶食療法とステロイド療法後に、あまり改善しないのでその入院中に医師の許可を得て、ご家族と共に当方を訪れた方がありました。
15年以上も前の話ですが、激しい腹痛と様々な日ごとの変化に、こちらも若かったので、夜間にもご家族から何とかして欲しいと依頼されることもしばしばで、応急措置の漢方薬をお出ししたり、そういう繰り返しを一年近く、今では体力的に無理な注文に応じたものでした。
結果は、いつのまにか多種類の漢方処方類の併用で、突然急速にほぼ完全緩解してしまいました。
ところが、その後、しばらくして漢方薬をすべて中止されたので、大丈夫かなと思ったところで、案外大丈夫で、よかったなと思って忘れていた10年後に、ひどく再発して、前回と同じような状態で入院中だといわれる。
しかしながら、こちらも老齢の母の面倒を見ながらの生活にはなっており、体力的にも前ほどの頑張りがきかないので、以前のように夜間の数日単位の応対は、到底無理ですから、申し訳ない事ながら、お断りしてしまったのでした。
ということで、この方ほどの重症でさえなければ、10日毎に、微量ずつ漢方薬を試してみられる気がおありでしたらどうぞ、ということになりますが、直ぐ直ぐにはピントが合うとは限りません。
デリケートな疾患だけに、もしも僅かでも逆効果の反応を示すなら、その薬の残りはペケとなります。
要するに、安請け合いは出来ない、ということなのです。
されるにしても「賭け」になることと思います。
残念ながら、西洋医学にしても東洋医学にしても、最終的には「賭け」としか言いようがないと思います。
当方では、変な言い方ですが、真剣に「賭け」のつもりで一定期間、頑張れる方だけをお受けしている次第です。
以上、歯切れの悪いお返事で、甚だ恐縮ながら、お返事申し上げる次第です。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 00:18| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年03月19日
前回投稿分の続き(3): 同じところで根気よく通い詰めることの重要性と必要性についてのヒント
先方様からの折り返しのメール:村田様
昨日は失礼致しました。
丁寧な御説明をありがとうございます。
漢方用語がなかなか頭に入ってきませんが,gooleで検索しながら少し自分の身体の状態がわかってきたところです。
夕べは脂っこい夕食(少量ですが)でお腹が張ってしまいました。いつもならゲップをたくさん出しておならが出るまで苦しむのですが,開気丸のおかげで苦 しまずに眠ることができました。(2日続けて眠れています!)
おっしゃるとおり黄蓮湯がなくなるまでは開気丸との併用でやってみることにします。
私のこれまでの病歴を考えると「湿熱」が当たっているように思います。
これから相談できる薬局を探します。まずはネットで近場をあたってみます。
(村田様のように少量づつ処方してくれる薬局が他にもあるのでしょうか?こちらから申し出るしかないのでしょうね。)
またなにかありましたら是非御相談に乗って下さい。よろしくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
今後の漢方治療のヒントとして、当方の三十年以上の経験の大雑把な概略を述べてみます。
難病であれ、ありきたりな慢性疾患であれ、西洋医学治療で難航し、結局は漢方以外にないと決意されてこられる方ばかりの御相談に乗っているわけですが、一部のほんの例外(難病で入院中、医師の許可をもらって御家族が代理で訪れるなどの例外)を除いて、ほぼ全員、かならず一度は直接、ご本人に来局してもらいっていますが、出来るだけ漢方のピントがしっかり合うまで、10日から15日単位で来て頂いています。
慢性関節リウマチやアトピー性皮膚炎、喘息など、胃腸疾患・真正の鬱病などは、案外一二度来局してもらうくらいであっさりでピントが合うことも多いのですが、かならずその後の必要に応じて微調整を行います。
ところが不定愁訴的な疾患や、多種類合併の患者さん、あるいはこれまで各地の病院や漢方薬局を歴訪して治らなかった人の場合、ピントが合うまでに大変難航する場合があります。
しかし、不思議なことに、全体的に言える事は、初回からシャープに漢方薬の効果が出た人というのは、これまで長く病院や多の漢方薬局で苦労した割には、あっさり即効が出たのに肩透かしを感じられるのか、真面目に連用されずに、いつまでも中途半端な服用によって再発を繰り返す人が意外に多いのです。
ところが、10日から15日毎に来局してもらいながらも、ピントが合いかけては、つまり漢方の効果がでかかったと思ったら、真面目に服用しているにも拘らず、また効果が落ちてみたりで、難航に難航を重ねて、しっかりと効果が安定してくるまでに、漢方処方の組み合わせを十度以上も切り替えて、いつの間にか一年近くが経っていたり、中には漢方の効果が2〜3割程度の回復しか得られないのに、かといってあらゆる治療法を試みてダメだったので、そのまま当方の漢方を続けざるを得ない、まったく無効というわけでもないから、ということで数年以上もあれやこれやで頑張っていたところ、ようやく安定した効き目が出るようになって、気がついたら3〜5年も経っていた。
そのように初回から病状の8割が回復するまでに何年もかかってしまった人ほど、逆に漢方薬の価値を心底から認めて下さって、その後も長期間、家族中のあらゆる急性疾患の予防兼治療を漢方薬でなければ、という常連中の常連(変な表現ですが)となっておられる。
そういう方たちこそ、15〜30以上の大変長いお付き合いになっている大の漢方党となられています。
つまり、西洋医学はもちろん、漢方薬でもなかなか解決が得られずに、それでも頑張って漢方薬を続けられて
大変な苦労の末にようやく8割(世の中完璧は望むべきではないと愚考しますのでたとえとしての8割です)がたの解決が得られて、という人こそ、真の漢方薬の価値を認めて下さっているということです。
その長いお付き合いの間には、風邪やインフルエンザ、急性の胃腸疾患などにも、いかに漢方薬が優れているかを折々に体験されたことも、大いに手伝っているのだろうと思われます。
ところが、たとえば関節リウマチなどは、当方の比較的得意とするところですが、さっさとピントが合ってしまう分、その病気だけのお付き合いになることが多く、3年から5年くらい続けてほぼ緩解した時点で中止される方も多く、あるいは予防的に思い出したようにリウマチ用の漢方だけを購入されるという程度の、準常連さん。
以上がすべてではないのですが、時になかなな漢方のピントがしっかり合わないようでも、やや遠方でも直接訪問しやすいところで、一定レベルの中医学と漢方医学の両方の漢方薬の知識のあるところであれば、直ぐに効果がなくとも、根気よく患者さんのほうも同じところに通いつめるという忍耐と努力と根気が必要だと思うからです。
いつも思い出すのが、20年近く前のこと、何ヶ月も10日〜20日毎に配合を工夫するのに、なかなか根治しなかった「滲湿性中耳カタル」で、耳の中から水を何度も繰り返し病院で抜いてもらっていた方が、ようやく麦門冬湯と六味丸の組み合わせで即効を得たのも、ピントが合うまで頑張ってくれたからですが、この配合は、この方にだけした多分通用しない方剤で、この疾患にこの配合で治ったという治験例など聞いたこともありません。
何十回も通い詰めて頂いているうちに、しっかりとした根拠と共に分析できたという当時の自信に満ちた感触だけをよく覚えていますが、漢方薬理学的にみてもかなり不思議な配合です。
当時、ようやく弁証論治のコツを掴めかけていた時期だったので、自分自身としてもこれが弁証論治なのか!?
と得心したような経験例でした。
以前、どこの漢方薬局あるいはクリニックに行けばよいのか分らないからという御質問があったように記憶しますが、貴女様の相性がよさそうだと感じたら、信頼してとことん病気の8割が治るまで、何年でも同じところで頑張ってみることではないかと存じます。
通い詰めるうちに、風邪などの急性疾患にも、意外に優れた漢方薬が多いのを知ることになるでしょうし、本当の漢方の素晴らしさを感じるまでになることだと存じます。
適切なところを見つけるのも重要ですが、それ以上にこれはと思ったところに「賭け」て、あとは根気の勝負のように思います。
なんども繰り返すように、当方での長年の経験から言える事は、なかなかピントが合わない人こそ、頑張るうちにその病気の解決ばかりでなく、真の漢方の素晴らしさを実際に体験できることでしょう、ということです。
要するに、このようなメールの交換だけでは病気は治りませんので、どこか適切と思われる漢方薬局さんかクリニックに「賭け」てみられることです。
漢方薬局やクリニックを様々ハシゴしたところで、却って病気の治療にとってあらゆる面で損失が大きいように思います。
以上、読み返さずにそのままお送りしますので、ヘンテコリンナ文章もあるかと思いますが、ほとんど最後のアドバイスのつもりでお送りします。
しつこいようですが、どこか一箇所に賭けてみることですよ!
頓首
昨日は失礼致しました。
丁寧な御説明をありがとうございます。
漢方用語がなかなか頭に入ってきませんが,gooleで検索しながら少し自分の身体の状態がわかってきたところです。
夕べは脂っこい夕食(少量ですが)でお腹が張ってしまいました。いつもならゲップをたくさん出しておならが出るまで苦しむのですが,開気丸のおかげで苦 しまずに眠ることができました。(2日続けて眠れています!)
おっしゃるとおり黄蓮湯がなくなるまでは開気丸との併用でやってみることにします。
私のこれまでの病歴を考えると「湿熱」が当たっているように思います。
これから相談できる薬局を探します。まずはネットで近場をあたってみます。
(村田様のように少量づつ処方してくれる薬局が他にもあるのでしょうか?こちらから申し出るしかないのでしょうね。)
またなにかありましたら是非御相談に乗って下さい。よろしくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
今後の漢方治療のヒントとして、当方の三十年以上の経験の大雑把な概略を述べてみます。
難病であれ、ありきたりな慢性疾患であれ、西洋医学治療で難航し、結局は漢方以外にないと決意されてこられる方ばかりの御相談に乗っているわけですが、一部のほんの例外(難病で入院中、医師の許可をもらって御家族が代理で訪れるなどの例外)を除いて、ほぼ全員、かならず一度は直接、ご本人に来局してもらいっていますが、出来るだけ漢方のピントがしっかり合うまで、10日から15日単位で来て頂いています。
慢性関節リウマチやアトピー性皮膚炎、喘息など、胃腸疾患・真正の鬱病などは、案外一二度来局してもらうくらいであっさりでピントが合うことも多いのですが、かならずその後の必要に応じて微調整を行います。
ところが不定愁訴的な疾患や、多種類合併の患者さん、あるいはこれまで各地の病院や漢方薬局を歴訪して治らなかった人の場合、ピントが合うまでに大変難航する場合があります。
しかし、不思議なことに、全体的に言える事は、初回からシャープに漢方薬の効果が出た人というのは、これまで長く病院や多の漢方薬局で苦労した割には、あっさり即効が出たのに肩透かしを感じられるのか、真面目に連用されずに、いつまでも中途半端な服用によって再発を繰り返す人が意外に多いのです。
ところが、10日から15日毎に来局してもらいながらも、ピントが合いかけては、つまり漢方の効果がでかかったと思ったら、真面目に服用しているにも拘らず、また効果が落ちてみたりで、難航に難航を重ねて、しっかりと効果が安定してくるまでに、漢方処方の組み合わせを十度以上も切り替えて、いつの間にか一年近くが経っていたり、中には漢方の効果が2〜3割程度の回復しか得られないのに、かといってあらゆる治療法を試みてダメだったので、そのまま当方の漢方を続けざるを得ない、まったく無効というわけでもないから、ということで数年以上もあれやこれやで頑張っていたところ、ようやく安定した効き目が出るようになって、気がついたら3〜5年も経っていた。
そのように初回から病状の8割が回復するまでに何年もかかってしまった人ほど、逆に漢方薬の価値を心底から認めて下さって、その後も長期間、家族中のあらゆる急性疾患の予防兼治療を漢方薬でなければ、という常連中の常連(変な表現ですが)となっておられる。
そういう方たちこそ、15〜30以上の大変長いお付き合いになっている大の漢方党となられています。
つまり、西洋医学はもちろん、漢方薬でもなかなか解決が得られずに、それでも頑張って漢方薬を続けられて
大変な苦労の末にようやく8割(世の中完璧は望むべきではないと愚考しますのでたとえとしての8割です)がたの解決が得られて、という人こそ、真の漢方薬の価値を認めて下さっているということです。
その長いお付き合いの間には、風邪やインフルエンザ、急性の胃腸疾患などにも、いかに漢方薬が優れているかを折々に体験されたことも、大いに手伝っているのだろうと思われます。
ところが、たとえば関節リウマチなどは、当方の比較的得意とするところですが、さっさとピントが合ってしまう分、その病気だけのお付き合いになることが多く、3年から5年くらい続けてほぼ緩解した時点で中止される方も多く、あるいは予防的に思い出したようにリウマチ用の漢方だけを購入されるという程度の、準常連さん。
以上がすべてではないのですが、時になかなな漢方のピントがしっかり合わないようでも、やや遠方でも直接訪問しやすいところで、一定レベルの中医学と漢方医学の両方の漢方薬の知識のあるところであれば、直ぐに効果がなくとも、根気よく患者さんのほうも同じところに通いつめるという忍耐と努力と根気が必要だと思うからです。
いつも思い出すのが、20年近く前のこと、何ヶ月も10日〜20日毎に配合を工夫するのに、なかなか根治しなかった「滲湿性中耳カタル」で、耳の中から水を何度も繰り返し病院で抜いてもらっていた方が、ようやく麦門冬湯と六味丸の組み合わせで即効を得たのも、ピントが合うまで頑張ってくれたからですが、この配合は、この方にだけした多分通用しない方剤で、この疾患にこの配合で治ったという治験例など聞いたこともありません。
何十回も通い詰めて頂いているうちに、しっかりとした根拠と共に分析できたという当時の自信に満ちた感触だけをよく覚えていますが、漢方薬理学的にみてもかなり不思議な配合です。
当時、ようやく弁証論治のコツを掴めかけていた時期だったので、自分自身としてもこれが弁証論治なのか!?
と得心したような経験例でした。
以前、どこの漢方薬局あるいはクリニックに行けばよいのか分らないからという御質問があったように記憶しますが、貴女様の相性がよさそうだと感じたら、信頼してとことん病気の8割が治るまで、何年でも同じところで頑張ってみることではないかと存じます。
通い詰めるうちに、風邪などの急性疾患にも、意外に優れた漢方薬が多いのを知ることになるでしょうし、本当の漢方の素晴らしさを感じるまでになることだと存じます。
適切なところを見つけるのも重要ですが、それ以上にこれはと思ったところに「賭け」て、あとは根気の勝負のように思います。
なんども繰り返すように、当方での長年の経験から言える事は、なかなかピントが合わない人こそ、頑張るうちにその病気の解決ばかりでなく、真の漢方の素晴らしさを実際に体験できることでしょう、ということです。
要するに、このようなメールの交換だけでは病気は治りませんので、どこか適切と思われる漢方薬局さんかクリニックに「賭け」てみられることです。
漢方薬局やクリニックを様々ハシゴしたところで、却って病気の治療にとってあらゆる面で損失が大きいように思います。
以上、読み返さずにそのままお送りしますので、ヘンテコリンナ文章もあるかと思いますが、ほとんど最後のアドバイスのつもりでお送りします。
しつこいようですが、どこか一箇所に賭けてみることですよ!
頓首
posted by ヒゲジジイ at 15:46| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月18日
げっぷ・おなら・不眠(2)
ヒゲ薬剤師のメールに対するお返事:村田様
お返事ありがとうございました。病院に行きなさいと言われたらどうしようとおっかなびっくり,それでも思い切ってメール差し上げたのですが,大変にお優 しい文面でほっとすると同時に大変ありがたく,うれしく思いました。
実は近くにパンダ薬局を見つけ,最近お世話になっています。きっかけは息子の不眠症の御相談からです。
いまかかっている●●薬局(名前をあかしてしまい ます。)さんはお薬が高くてちょっと二人分は無理ですので,ちょうど村田様の「近くで良い薬局を探すべし」という発信を読んだこともあり,思い切って尋 ねてみたのです。
奥さんも御主人もお人柄は大変良く,サービスも大変良いのですが,▲▲がいいかというと,,,,,,?です。
しかしながら,息子のお薬の中に開気丸があり,私もとても気になっていたのです。(「これはとっても評判のいいお薬よ〜」と奥さんが言っていたので)
そして3日前ついにあまりにお腹が苦しいので(眠れないとさらに気になって)開気丸を飲んでしまいました。●●さんからは絶対に他のお薬,健康食品は飲 まないように言われていたのですが。
そしたらスムースにげっぷとおならが出てとても楽になりお腹も少し空いてくるのです。
ええっ,こんなに効くの?と思い次の日もまた次の日も飲んでしまいました。
さて,話が前後しますが,私の症状についての村田様の御見解を読み,正直「えっ?空気嚥下症?」「えっ?そんな軽い病気なの?」「えっ?冷えは?」と頭 の中が?と驚きでいっぱいになりました。
確かにおっしゃる通り,ストレスをかかえやすく神経質,こわがりな性格です。そんなに空気を胃袋に入れているな んて。(めったやたらにという表現に笑いました。)全然自覚がないので,,,
実は4年ほど前に東京の◎◎クリニックにかかったことがあり,その時の診断が『気滞」であったように思います。水分過剰とも言われました。(『茯苓飮」 と「甘麦タイソウ湯」を処方され,不眠症は改善しましたがげっぷはだめでした。)
話が長くなってしまい申し訳ありませんがもう少し疑問点を書かせて下さい。
開気丸をのむことでほてりがひどくなることはないのでしょうか?
●●さんからは,熱が上にのぼるためにげっぷや不眠がおきると説明されていたのですが,そして,確かにほてりがひどい時は夜中に頭が暑くて目が覚めると いうようなこともあったのですがこれはどう考えたらいいのでしょうか?
お忙しいところ申し訳けありませんが教えていただきたく思います。
それからとりあえずは前述のパンダ薬局さんにお話してみようと思います。
経験は豊富そうな方々ですが,四逆散を少量づつ配合ということをやっていただけ るかどうか心配です。もし駄目な場合は仙台あたりで中医学の薬局を探してみようかなと思います。
メールでの御相談にお答えしていただき本当にありがとうございました。
貴重なお時間を拝借してしまい申し訳なく思います。(書き忘れましたが「乾姜」の 丁寧な御説明ありがとうございました。納得です。)
おかげさまで少し明かりが見えてきた気がします。
これに対するヒゲ薬剤師のお返事:拝復
最初のメールでのことですが、「熱が取れたら人参を使いたい」などと奇妙なハナシが書かれていましたが、すでに黄連湯の中には人参が配合されているのに、何をおっしゃいますか?と言いたくなるお話ですよ!
ところで、空気嚥下症のことですが、神経質でこわがりと来れば、恐怖心から「固唾を呑む」時に一緒に空気を沢山、それこそ知らずしらずにシコタマ飲み込んでいることが多いと思います。
すでに開気丸を服用していたとか、それは何よりですが、必ず弁証論治に基づいた相棒となる漢方処方の併用が必要です。
ほてりがそれほどひどいのであれば、一般的には黄連解毒湯や加味逍遙散などが考えられるところですが、
開気丸と黄連解毒湯というのは奇妙な配合ですし、後者の加味逍遙散の併用こそ十分に考えられます。
でもねっ!あるんですよ、そういうことが実際に、貴女様のほてりが実熱であれば、
黄連解毒湯と開気丸の併用でドンピシャ、ということも大いにあり得るのですから、漢方薬は微妙です。
四逆散の親戚の加味逍遙散が妥当なようにも思えますが、この辺は、微妙ですね。
人間の身体は、極端に言えば、五臓六腑それぞれに、寒熱・虚実に違いがあり、また湿燥にも違いがあります。
そんなにほてりがひどいのですか?
開気丸がよけいにほてりがひどくならないか?との御質問ですが、開気丸は温性の中薬が主体の配合ですから腹部を温める作用が当然あり、単独で用いている場合は、ほてりに悪影響する場合も、無いわけではありません。
しかしながら、バランスのよい相棒の漢方処方と併用すれば問題はありません。
何せメールの文面だけで、ご本人に会わずに類推するのは限界がありますよ。
はっきりいえることは、げっぷにおならとくれば、中医学をやっていれば誰でも「気滞」と判断がつくものです。
ほてりについては、実熱か虚熱かの区別が必要ですが、メールだけでは判断できません。
繰り返しになりますが、特に強調しておきたいのは、人間の身体は一個人において、五臓六腑それぞれ、寒熱・虚実に違いがあり、また湿燥にも違いがあるので、綿密な判断が要求されます。
>>熱が上にのぼるためにげっぷや不眠がおきる
という解釈は、不眠にはなりたっても、げっぷとは無関係だと思います。
クリニックの診断では、気滞のみならず水分過剰と言われたのならば、それが正しければ、温胆湯や釣藤散まで考えられます。
少なくとも開気丸を当分の間は基本方剤として、これに何を併用するかが大問題でしょう。
加味逍遙散か釣藤散の併用か?この辺らしくも思えるのですが・・・・・・・・?
やっぱり、ご本人に会わずに考えるのは、この辺までが限界ですよ。
首の真裏がこれば、葛根黄連黄芩湯と開気丸といことも大いにあり得るし、憶測すればきりがない、メールでの御相談の限界ですね。
四逆散に拘らず、直接訪問できる確かな専門家に、10日毎に根気よく通い詰めて、しっかりとピントを合わせてもらうことが最善でしょう。
直接会えば、一瞬にして判明、あるいは30分かかって判明(笑)ということもありますので、なるべく中医学知識の豊富な専門家のところで、直接会ってしっかり御相談して下さい。
以上、迷走的なお返事まで。
頓首
これに対するお返事:お返事さっそくにありがとうございました。
ほてりの件ですが,今は日に2,3回上半身がじわーっと少し熱くなる程度です。(動いた時や,暖房で主になります。)●●さんのお薬を11,12月と中 止したらかなり収まっていたほてりがまた復活して,その時は夜中に目が覚めると頭が熱かったり,ストーブの前にいると熱くなり息苦しくなりました。
そういえば風邪をひいて熱を出したあとからひどくなったのを今思い出しました。
お薬を再開したらかなり楽にはなりました。でもきちんと直してしまわないとまた復活するのではという不安があります。
それから舌はぼってりして白っぽく,真ん中辺が黄色で周りは歯形があります。黄色は少しづつ薄くなってはいます。
寝ている時によく舌をかみます。
首の真裏がこるというのはないです。不眠の時は首や肩が詰まってきますが,普段はないです。
参考までに◎◎(クリニック)さんで出されたお薬はその後「半夏厚朴湯」,「抑肝散加陳皮半夏」,「香蘇散」と変えられましたがどれもだめでした。
温胆湯や釣藤散は試してないです。
村田様,迷走的どころか大変に参考になりました。そして勉強になりました。
信頼できる薬局を探すのは地図のない旅に出るようなものですね。中医学という方角は決定してはいますが。
村田様のかかれていた信頼できるクリニックというのは××さんでしょうか?××さんより◎◎さんの方が安かったので◎◎さんにかかったのですが,そのけちがいけなかったのか結局随分お金と時間を無駄にしています。ばかですね。
ホームページを見てもなかなかわかりません。どうすれば情報が集められるでしょうか。当たってみるしかないでしょうか?
また御迷惑を承知で書いてしまいました。お許し下さい。
折り返しヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご推察の通り、関東のフラツキを主訴とする女性を××先生に行くようにアドバイスしていたのですが、結果はトンデモナイ結果で、出された漢方薬で胃にもたれると申告したところ、三度目には八味丸を処方されたので、患者さんはとうとう見切りをつけて、ホテルを予約して、とうとう下関までやって来られましたよ!
この方も、これまで各漢方薬局や漢方専門の医院や病院を転々として治癒せず、とうとう下関まで下ってこられたのですが、まだ3割程度しか改善していません!ムムッ
ところで、あなたの舌の状態の報告からは、気虚・気滞・水滞に湿熱を伴っているようですね。つまり脾湿があるということは確かのようです。http://murata-kanpo.ftw.jp/u44307.html
黄連湯がほてりに有効なのであれば、単純に黄連湯に開気丸で様子をみるのもアリですよ。
ほてりの原因は気虚発熱の類か、あるいは湿熱による熱か、どちらかは分りませんが、いずれにしても、
気虚によって気滞および水滞が生じ、この状態が鬱積して湿熱を伴うようになったのだろうと推測されます。
この解釈にもとづいて配合される方剤は、かなり絞れて来るはずですが、それでも様々に考えれれるから中医学は微妙で複雑です。
またまためーるのみによる迷想ですが、一定レベルの先生のところで、とことん付き合ってもらうつもりで10日毎にぴったり合うまで頑張ることです。
当方でも、毎年一人二人くらい、ピントが合うまでに数ヶ月から最高10ヶ月かかったケースが出てきます。
皆さん、行き場を失っているから、なかなか合わない場合でも頑張ってくれるから、最終的には何とかなっているのです。
あなたの場合も、どこか決めて、とことん治るまで微調整をしてもらうことが最善だと思います。
頓首
お返事ありがとうございました。病院に行きなさいと言われたらどうしようとおっかなびっくり,それでも思い切ってメール差し上げたのですが,大変にお優 しい文面でほっとすると同時に大変ありがたく,うれしく思いました。
実は近くにパンダ薬局を見つけ,最近お世話になっています。きっかけは息子の不眠症の御相談からです。
いまかかっている●●薬局(名前をあかしてしまい ます。)さんはお薬が高くてちょっと二人分は無理ですので,ちょうど村田様の「近くで良い薬局を探すべし」という発信を読んだこともあり,思い切って尋 ねてみたのです。
奥さんも御主人もお人柄は大変良く,サービスも大変良いのですが,▲▲がいいかというと,,,,,,?です。
しかしながら,息子のお薬の中に開気丸があり,私もとても気になっていたのです。(「これはとっても評判のいいお薬よ〜」と奥さんが言っていたので)
そして3日前ついにあまりにお腹が苦しいので(眠れないとさらに気になって)開気丸を飲んでしまいました。●●さんからは絶対に他のお薬,健康食品は飲 まないように言われていたのですが。
そしたらスムースにげっぷとおならが出てとても楽になりお腹も少し空いてくるのです。
ええっ,こんなに効くの?と思い次の日もまた次の日も飲んでしまいました。
さて,話が前後しますが,私の症状についての村田様の御見解を読み,正直「えっ?空気嚥下症?」「えっ?そんな軽い病気なの?」「えっ?冷えは?」と頭 の中が?と驚きでいっぱいになりました。
確かにおっしゃる通り,ストレスをかかえやすく神経質,こわがりな性格です。そんなに空気を胃袋に入れているな んて。(めったやたらにという表現に笑いました。)全然自覚がないので,,,
実は4年ほど前に東京の◎◎クリニックにかかったことがあり,その時の診断が『気滞」であったように思います。水分過剰とも言われました。(『茯苓飮」 と「甘麦タイソウ湯」を処方され,不眠症は改善しましたがげっぷはだめでした。)
話が長くなってしまい申し訳ありませんがもう少し疑問点を書かせて下さい。
開気丸をのむことでほてりがひどくなることはないのでしょうか?
●●さんからは,熱が上にのぼるためにげっぷや不眠がおきると説明されていたのですが,そして,確かにほてりがひどい時は夜中に頭が暑くて目が覚めると いうようなこともあったのですがこれはどう考えたらいいのでしょうか?
お忙しいところ申し訳けありませんが教えていただきたく思います。
それからとりあえずは前述のパンダ薬局さんにお話してみようと思います。
経験は豊富そうな方々ですが,四逆散を少量づつ配合ということをやっていただけ るかどうか心配です。もし駄目な場合は仙台あたりで中医学の薬局を探してみようかなと思います。
メールでの御相談にお答えしていただき本当にありがとうございました。
貴重なお時間を拝借してしまい申し訳なく思います。(書き忘れましたが「乾姜」の 丁寧な御説明ありがとうございました。納得です。)
おかげさまで少し明かりが見えてきた気がします。
これに対するヒゲ薬剤師のお返事:拝復
最初のメールでのことですが、「熱が取れたら人参を使いたい」などと奇妙なハナシが書かれていましたが、すでに黄連湯の中には人参が配合されているのに、何をおっしゃいますか?と言いたくなるお話ですよ!
ところで、空気嚥下症のことですが、神経質でこわがりと来れば、恐怖心から「固唾を呑む」時に一緒に空気を沢山、それこそ知らずしらずにシコタマ飲み込んでいることが多いと思います。
すでに開気丸を服用していたとか、それは何よりですが、必ず弁証論治に基づいた相棒となる漢方処方の併用が必要です。
ほてりがそれほどひどいのであれば、一般的には黄連解毒湯や加味逍遙散などが考えられるところですが、
開気丸と黄連解毒湯というのは奇妙な配合ですし、後者の加味逍遙散の併用こそ十分に考えられます。
でもねっ!あるんですよ、そういうことが実際に、貴女様のほてりが実熱であれば、
黄連解毒湯と開気丸の併用でドンピシャ、ということも大いにあり得るのですから、漢方薬は微妙です。
四逆散の親戚の加味逍遙散が妥当なようにも思えますが、この辺は、微妙ですね。
人間の身体は、極端に言えば、五臓六腑それぞれに、寒熱・虚実に違いがあり、また湿燥にも違いがあります。
そんなにほてりがひどいのですか?
開気丸がよけいにほてりがひどくならないか?との御質問ですが、開気丸は温性の中薬が主体の配合ですから腹部を温める作用が当然あり、単独で用いている場合は、ほてりに悪影響する場合も、無いわけではありません。
しかしながら、バランスのよい相棒の漢方処方と併用すれば問題はありません。
何せメールの文面だけで、ご本人に会わずに類推するのは限界がありますよ。
はっきりいえることは、げっぷにおならとくれば、中医学をやっていれば誰でも「気滞」と判断がつくものです。
ほてりについては、実熱か虚熱かの区別が必要ですが、メールだけでは判断できません。
繰り返しになりますが、特に強調しておきたいのは、人間の身体は一個人において、五臓六腑それぞれ、寒熱・虚実に違いがあり、また湿燥にも違いがあるので、綿密な判断が要求されます。
>>熱が上にのぼるためにげっぷや不眠がおきる
という解釈は、不眠にはなりたっても、げっぷとは無関係だと思います。
クリニックの診断では、気滞のみならず水分過剰と言われたのならば、それが正しければ、温胆湯や釣藤散まで考えられます。
少なくとも開気丸を当分の間は基本方剤として、これに何を併用するかが大問題でしょう。
加味逍遙散か釣藤散の併用か?この辺らしくも思えるのですが・・・・・・・・?
やっぱり、ご本人に会わずに考えるのは、この辺までが限界ですよ。
首の真裏がこれば、葛根黄連黄芩湯と開気丸といことも大いにあり得るし、憶測すればきりがない、メールでの御相談の限界ですね。
四逆散に拘らず、直接訪問できる確かな専門家に、10日毎に根気よく通い詰めて、しっかりとピントを合わせてもらうことが最善でしょう。
直接会えば、一瞬にして判明、あるいは30分かかって判明(笑)ということもありますので、なるべく中医学知識の豊富な専門家のところで、直接会ってしっかり御相談して下さい。
以上、迷走的なお返事まで。
頓首
これに対するお返事:お返事さっそくにありがとうございました。
ほてりの件ですが,今は日に2,3回上半身がじわーっと少し熱くなる程度です。(動いた時や,暖房で主になります。)●●さんのお薬を11,12月と中 止したらかなり収まっていたほてりがまた復活して,その時は夜中に目が覚めると頭が熱かったり,ストーブの前にいると熱くなり息苦しくなりました。
そういえば風邪をひいて熱を出したあとからひどくなったのを今思い出しました。
お薬を再開したらかなり楽にはなりました。でもきちんと直してしまわないとまた復活するのではという不安があります。
それから舌はぼってりして白っぽく,真ん中辺が黄色で周りは歯形があります。黄色は少しづつ薄くなってはいます。
寝ている時によく舌をかみます。
首の真裏がこるというのはないです。不眠の時は首や肩が詰まってきますが,普段はないです。
参考までに◎◎(クリニック)さんで出されたお薬はその後「半夏厚朴湯」,「抑肝散加陳皮半夏」,「香蘇散」と変えられましたがどれもだめでした。
温胆湯や釣藤散は試してないです。
村田様,迷走的どころか大変に参考になりました。そして勉強になりました。
信頼できる薬局を探すのは地図のない旅に出るようなものですね。中医学という方角は決定してはいますが。
村田様のかかれていた信頼できるクリニックというのは××さんでしょうか?××さんより◎◎さんの方が安かったので◎◎さんにかかったのですが,そのけちがいけなかったのか結局随分お金と時間を無駄にしています。ばかですね。
ホームページを見てもなかなかわかりません。どうすれば情報が集められるでしょうか。当たってみるしかないでしょうか?
また御迷惑を承知で書いてしまいました。お許し下さい。
折り返しヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
ご推察の通り、関東のフラツキを主訴とする女性を××先生に行くようにアドバイスしていたのですが、結果はトンデモナイ結果で、出された漢方薬で胃にもたれると申告したところ、三度目には八味丸を処方されたので、患者さんはとうとう見切りをつけて、ホテルを予約して、とうとう下関までやって来られましたよ!
この方も、これまで各漢方薬局や漢方専門の医院や病院を転々として治癒せず、とうとう下関まで下ってこられたのですが、まだ3割程度しか改善していません!ムムッ
ところで、あなたの舌の状態の報告からは、気虚・気滞・水滞に湿熱を伴っているようですね。つまり脾湿があるということは確かのようです。http://murata-kanpo.ftw.jp/u44307.html
黄連湯がほてりに有効なのであれば、単純に黄連湯に開気丸で様子をみるのもアリですよ。
ほてりの原因は気虚発熱の類か、あるいは湿熱による熱か、どちらかは分りませんが、いずれにしても、
気虚によって気滞および水滞が生じ、この状態が鬱積して湿熱を伴うようになったのだろうと推測されます。
この解釈にもとづいて配合される方剤は、かなり絞れて来るはずですが、それでも様々に考えれれるから中医学は微妙で複雑です。
またまためーるのみによる迷想ですが、一定レベルの先生のところで、とことん付き合ってもらうつもりで10日毎にぴったり合うまで頑張ることです。
当方でも、毎年一人二人くらい、ピントが合うまでに数ヶ月から最高10ヶ月かかったケースが出てきます。
皆さん、行き場を失っているから、なかなか合わない場合でも頑張ってくれるから、最終的には何とかなっているのです。
あなたの場合も、どこか決めて、とことん治るまで微調整をしてもらうことが最善だと思います。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 16:10| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月17日
げっぷ・おなら・不眠の悩み
お問い合わせ内容: 村田様
長いこと(15年位)げっぷとおならと不眠に苦しんでいるものです。
2,3年前からほてりもでています。それでネットで知った薬局でお薬をいただいております。
かれこれ一年になります。最初は黄連湯でだいぶほてりがとれましたがげっぷがなかなか改善されないと訴えたら生姜冩心湯になりました。
しかしこれでもあまり顕著な改善はなく下痢っぽい軟便もなおりませんでしたのでそのようにお話しましたら、1ヶ月前から黄連湯になりました。
ところが最近不眠がひどく1日おきにまったく眠れない日があります。この件を相談しましたら,お薬の問題ではないのでしっかり続けて下さいと言われました。
またあまりつらい時は睡眠薬を飲んだらどうかと言われました。
これについては以前飲み続けてやめるのに苦労したので飲みたくないと伝えました。
確かに同じお薬でも調子が良い時と悪い時があり自分でも波が激しいなとは感じています。
季節の影響もあると思います。でもこのままこのお薬でいいのか不安があります。
というのはその薬剤師さんの強い考えで内面の冷えには「乾姜」を使われます。
先日来村田様の書かれたものを読みふけっておりましたら「乾姜」について書かれていたので,その方が「乾姜」をどのようにとらえているか気になって掲示板を見ておりました.
そしたらきちんと説明されていて,日本の黒い「乾姜」が内面や下部をあたためるとありました。
確かにオウレンなどで熱をとりつつ内面をあたためる,熱がとれたら人参などを使っていきたいとおっしゃっていました。
しかしほてりをとるのにこんなに時間がかかるものなのでしょうか?
今の不調となかなか症状が改善されないことが「乾姜」と関係がないのでしょうか?
どうか御助言をお願い致します。
お忙しいところ申し訳ありませんがよろしく,よろしくお願いいたします。(選挙みたいになりましたが,本当にもう頼るところがないです。)
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
文面だけからしか類推できませんので、下記のコメントはそのおつもりでご参考になさって下さいませ。
げっぷ・おなら・不眠とくれば、きっと精神的なストレス、あるいは生来の神経質などがあれば、知らずしらずに固唾を呑んで、いわゆる空気嚥下症となっていると思われます。
めったやたらに空気を胃袋に入れている可能性が高い、ということです。だから、その空気がおならになって出ている可能性が高いと思われます。
ストレスから不眠を伴うのも当然のように思われます。
ですから中医学的には「気滞」が存在することは明らかですので、少なくとも行気薬が配合された漢方処方が必要と思われます。
まず思い浮かぶ手っ取り早い方剤がイスクラから発売されている「開気丸」です。(内容は、Googleさんなどで検索して調べれば分るかもしれません。)
ところで、乾姜の問題ですが、確かに日本の黒い「乾姜」は、腹部を温めるのには力がありますが、単なる乾燥生姜とちがって焙じているために、消化促進作用などが完全に損なわれております。
ですから服用されていた黄連湯は本来の黄連湯ではないことになります。日本で言う乾姜は乾燥生姜ではなく、焙じて作られた「炮姜(ホウキョウ)」というシロモノです。
本来、乾姜というものは、生姜を単に乾燥しただけの乾燥生姜でなければならないのです。
とは言え、生姜瀉心湯でも効果が見られなかったところをみますと、最初に述べましたように、気滞に対する漢方処方を選ぶ必要があるように思えます。
黄連湯や生姜瀉心湯など古代医学の方剤ばかりに頼るのは芸がないことのように思われます。
古代医学の傷寒論の方剤で、貴女に必要な方剤がもしあるとすれば四逆散くらいのもかもしれません。
結論として、開気丸に四逆散を少量加えるという程度でバランスが取れた配合になるようにも思うのですが、なにせ、このメールだけで判断するのは限界があります。
なるべく直接訪問できるようなお近くの漢方専門薬局を訪れ、10日ごとに通い詰めれば、現在お悩みの8割を解決することは、比較的たやすいことのように思えます。
配合には、必ず微調整が必要です。
多くの場合、貴女様のお悩みの症状は、適切な配合が出来れば、現在の8割程度はスムーズに解消できるものだと思います。
漢方専門薬局と言っても気をつけなければならないことは、日本漢方だけを勉強されていて、中医学をまったくご存じない先生も多いということです。
貴女のような症状では中医学的な弁証論治の考えで漢方処方を考えないと、いい方剤がみつからない場合が多いと思われます。
以上、あくまで頂いたメール上の文面だけでの推測ですの、悪しからず御了承下さいませ。
それにしても○○地方では下関とは遠すぎますよね(笑)
頓首
長いこと(15年位)げっぷとおならと不眠に苦しんでいるものです。
2,3年前からほてりもでています。それでネットで知った薬局でお薬をいただいております。
かれこれ一年になります。最初は黄連湯でだいぶほてりがとれましたがげっぷがなかなか改善されないと訴えたら生姜冩心湯になりました。
しかしこれでもあまり顕著な改善はなく下痢っぽい軟便もなおりませんでしたのでそのようにお話しましたら、1ヶ月前から黄連湯になりました。
ところが最近不眠がひどく1日おきにまったく眠れない日があります。この件を相談しましたら,お薬の問題ではないのでしっかり続けて下さいと言われました。
またあまりつらい時は睡眠薬を飲んだらどうかと言われました。
これについては以前飲み続けてやめるのに苦労したので飲みたくないと伝えました。
確かに同じお薬でも調子が良い時と悪い時があり自分でも波が激しいなとは感じています。
季節の影響もあると思います。でもこのままこのお薬でいいのか不安があります。
というのはその薬剤師さんの強い考えで内面の冷えには「乾姜」を使われます。
先日来村田様の書かれたものを読みふけっておりましたら「乾姜」について書かれていたので,その方が「乾姜」をどのようにとらえているか気になって掲示板を見ておりました.
そしたらきちんと説明されていて,日本の黒い「乾姜」が内面や下部をあたためるとありました。
確かにオウレンなどで熱をとりつつ内面をあたためる,熱がとれたら人参などを使っていきたいとおっしゃっていました。
しかしほてりをとるのにこんなに時間がかかるものなのでしょうか?
今の不調となかなか症状が改善されないことが「乾姜」と関係がないのでしょうか?
どうか御助言をお願い致します。
お忙しいところ申し訳ありませんがよろしく,よろしくお願いいたします。(選挙みたいになりましたが,本当にもう頼るところがないです。)
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
文面だけからしか類推できませんので、下記のコメントはそのおつもりでご参考になさって下さいませ。
げっぷ・おなら・不眠とくれば、きっと精神的なストレス、あるいは生来の神経質などがあれば、知らずしらずに固唾を呑んで、いわゆる空気嚥下症となっていると思われます。
めったやたらに空気を胃袋に入れている可能性が高い、ということです。だから、その空気がおならになって出ている可能性が高いと思われます。
ストレスから不眠を伴うのも当然のように思われます。
ですから中医学的には「気滞」が存在することは明らかですので、少なくとも行気薬が配合された漢方処方が必要と思われます。
まず思い浮かぶ手っ取り早い方剤がイスクラから発売されている「開気丸」です。(内容は、Googleさんなどで検索して調べれば分るかもしれません。)
ところで、乾姜の問題ですが、確かに日本の黒い「乾姜」は、腹部を温めるのには力がありますが、単なる乾燥生姜とちがって焙じているために、消化促進作用などが完全に損なわれております。
ですから服用されていた黄連湯は本来の黄連湯ではないことになります。日本で言う乾姜は乾燥生姜ではなく、焙じて作られた「炮姜(ホウキョウ)」というシロモノです。
本来、乾姜というものは、生姜を単に乾燥しただけの乾燥生姜でなければならないのです。
とは言え、生姜瀉心湯でも効果が見られなかったところをみますと、最初に述べましたように、気滞に対する漢方処方を選ぶ必要があるように思えます。
黄連湯や生姜瀉心湯など古代医学の方剤ばかりに頼るのは芸がないことのように思われます。
古代医学の傷寒論の方剤で、貴女に必要な方剤がもしあるとすれば四逆散くらいのもかもしれません。
結論として、開気丸に四逆散を少量加えるという程度でバランスが取れた配合になるようにも思うのですが、なにせ、このメールだけで判断するのは限界があります。
なるべく直接訪問できるようなお近くの漢方専門薬局を訪れ、10日ごとに通い詰めれば、現在お悩みの8割を解決することは、比較的たやすいことのように思えます。
配合には、必ず微調整が必要です。
多くの場合、貴女様のお悩みの症状は、適切な配合が出来れば、現在の8割程度はスムーズに解消できるものだと思います。
漢方専門薬局と言っても気をつけなければならないことは、日本漢方だけを勉強されていて、中医学をまったくご存じない先生も多いということです。
貴女のような症状では中医学的な弁証論治の考えで漢方処方を考えないと、いい方剤がみつからない場合が多いと思われます。
以上、あくまで頂いたメール上の文面だけでの推測ですの、悪しからず御了承下さいませ。
それにしても○○地方では下関とは遠すぎますよね(笑)
頓首
posted by ヒゲジジイ at 16:37| 山口 ☀| 漢方と漢方薬関連の御質問
|
2006年03月16日
お問い合わせ内容 : ○○○に効く漢方薬があれば教えてください。
よくある質問の代表として、あまりにも多いのが次のような御質問。
先ほどもこのような御質問が関東地方(何と御質問の8割以上が関東地方!)があったばかり。
同類の御質問のお返事は、ほとんどワンパターンとなっておりますので、以下ほぼ同類のお返事として記しておきます。
お問い合わせ内容 : ○○○(←西洋医学的病名)に効く漢方薬があれば教えてください。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
Googleの検索窓に、「○○○ 漢方薬」を入力してお調べ下さい。
但し、漢方医学や中医学では、病名だけで漢方処方を決めるのは邪道です。
病名のみならず、かならずご本人の漢方医学的、あるいは中医学的な個別性を把握して漢方処方を考えるのが原則です。
つまり、弁証論治という原則を守らなければ、その患者さんにとって適切な漢方薬は選択できない、ということです。
病名も大変重要ですが、病名だけで漢方薬を選択すると、大きな間違いを犯す場合も多く、やってはならないことです。
タマには、病名漢方でも効果が出る場合がありますが、二匹目のドジョウはそうそういるものではなく、病名ばかりに頼って漢方薬を選択していると、大きな間違いをしでかすことも稀ではありません。
漢方医学や中医学は、西洋医学ではないのですから。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
先ほどもこのような御質問が関東地方(何と御質問の8割以上が関東地方!)があったばかり。
同類の御質問のお返事は、ほとんどワンパターンとなっておりますので、以下ほぼ同類のお返事として記しておきます。
お問い合わせ内容 : ○○○(←西洋医学的病名)に効く漢方薬があれば教えてください。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
Googleの検索窓に、「○○○ 漢方薬」を入力してお調べ下さい。
但し、漢方医学や中医学では、病名だけで漢方処方を決めるのは邪道です。
病名のみならず、かならずご本人の漢方医学的、あるいは中医学的な個別性を把握して漢方処方を考えるのが原則です。
つまり、弁証論治という原則を守らなければ、その患者さんにとって適切な漢方薬は選択できない、ということです。
病名も大変重要ですが、病名だけで漢方薬を選択すると、大きな間違いを犯す場合も多く、やってはならないことです。
タマには、病名漢方でも効果が出る場合がありますが、二匹目のドジョウはそうそういるものではなく、病名ばかりに頼って漢方薬を選択していると、大きな間違いをしでかすことも稀ではありません。
漢方医学や中医学は、西洋医学ではないのですから。
以上、簡単ながらお返事まで。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 21:17| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月12日
2月の質疑応答:大腸癌から腹膜播種による腹水の続き(4)
3月8日のメール:先日は五苓散について色々ご解答ありがとうございました。
早速補中益気湯+五苓散で服用し始め、一週間後の血液検査で腫瘍マーカー値が下がっていましたので奏効したものと喜んでおります。
続けて服用はしていきたいと思いますが、実はまだ漢方薬局が見つからず(先日書いた薬局は本人が20年位前に行ったことがあり余りよい印象がないようで、行かないと申すものですから)是非、村田漢方薬局を伺ってみたいと申します。
近日中に伺いますのでその節はよろしくお願いいたします。
ところで、本日のご相談は、同じ五苓散が良性腫瘍に奏効すると書かれていたのを拝見し、甲状腺種にも効果があるのかどうかお尋ねしたく存じます。現在花粉症のため、小青竜湯+補中益気湯を服用中、これにあわせて飲んではいけないでしょうか?よろしくお願いいたします。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
地元の漢方さんは、▲▲漢方薬局さんとか、老舗だからいいのではないでしょうか?
先代は高齢でお亡くなりになったと聞きますが、●●では老舗ですからご病気の内容からして、なるべく近くのほうがよいと思います。
あまりよい印象がなかった、とのことですが、当方でも決して良い印象ではありませんよ。
薬局にも色々あるのはご存知かと思い先ずが、おべんちゃらが決して言えない薬局や、逆に「巧言令色すくなし仁」を地で行くような、おべんちゃら薬局やら様々です。
初対面であまり印象がよくなくても、そこに賭けるつもりで駆け引きナシに御相談されれば、お互いに打ち解けて親身になってもらえるものと思います。
当方の薬局でも、おべんちゃらが言えない薬局の典型で、石橋を叩くやり方ですので、進行癌などのように将来命に関わるような疾患の場合は、その都度臨機応変の方剤や、あるいは大変高価なものを使用せざるを得ない場合が多々生じるなど、本格的にやれば安価なものでは済まないことも多いのです。
ただ、どの程度までの治療を望まれるかにもよりますが・・・・・
ですから、まずはそんなにのんびりしていないで、即座に▲▲漢方薬局さんにでも行って、早く体質の傾向など詳細な御相談をされることです。
当方では病気の性質上、ちょっと遠方過ぎるように思います。
時期に応じて、相当に臨機応変に漢方薬類を変化させるという融通性がお互いになければ、固定した漢方薬類に拘っては、後々、いい結果は出にくい場合もあります。
それだけに当方では、誰でも彼でも受け入れている訳ではありません。
ますは、地元の▲▲さんにもでも、早急に行ってご相談されるべきです。
歳月、人を待たず! です。そんなにのんびり出来ないはずなのですが!
ところで、良性の甲状腺腫は、弁証論治に基づいて方剤を考えるべきで、固定して考えるわけにはいきません。
五苓散などは内容物が、希薄な水様でない限りは有効ではありません。
甲状腺腫の場合は、桂枝茯苓丸などの活血化於方剤などが必要な場合も多く、一概には病名だけでは断定できません。
そもそも病名だけでは、やはり漢方薬を考えるのは無理があります。
病名で簡単に方剤が決まるようにたやすいものなら、今頃、日本全国の病院や薬局で、様々な難病が、撲滅できていることでしょう!
以上、当方に来られるよりも、まず地元です。
もしも当方に来られるとしても、ハッキリした目的意識と、どの程度までの漢方薬類を望まれるのか、判然とした意識と決意が必要です。
何度も書きますように、当方とて、決して感じの良いおべんちゃら薬局ではありませんので、印象の悪い薬局と受け取られること請け合いです。
http://bany.bz/kanpo/entry_31699.php
こういった類は最近でもちょくちょくあることなのですよ。、
以上、取り急ぎお返事まで。
頓首
先方様からの折り返しのメール:拝啓 村田先生
いつもあまりに早いご回答を頂き、感謝の言葉しかありません。
ほんとうにありがとうございます。
本人が周りに気遣いして気丈に振舞うので、私たちも油断してしまいがちですが
>時期に応じて、相当に臨機応変に漢方薬類を変化させるという融通性がお互いに
> なければ、固定した漢方薬類に拘っては、後々、いい結果は出にくい場合もあります。
>
> それだけに当方では、誰でも彼でも受け入れている訳ではありません。
>
> ますは、地元の▲▲さんにもでも、早急に行ってご相談されるべきです。
>
> 歳月、人を待たず! です。そんなにのんびり出来ないはずなのですが!
上の先生のお言葉の通りだと思いますので、早速▲▲薬局さんにお電話して、本人にも行くように説得しました。
根が楽天的なので精神的に落ち込んではいないのがまだ救いですが、先生のご指導に従ってみたいと存じます。
花粉症が今年は楽なので私自身も例年よりは思考回路が働いているかな?
と思いますので、できるだけ勉強していきたいと思います。
色々ありがとうございました。又つまらない質問をさせていただくと存じますが、よろしくお願いいたします。
かしこ
折り返しヒゲ薬剤師のメール:拝復
それで大正解だと存じます!
書き忘れていたかもしれませんが、当方の薬局の大原則として、特別な常連さんのご家族でもない限りは、
ご本人みずからが積極的に確かな決意と信念を持ってアクションを起こされている方でなければ、受け入れていません。
いくら親子、ご兄弟などであっても、ご本人自らの積極的なアクションが見られない場合は、丁重にお断りしているということなのです。
理由は簡単です。
これまでの経験で、今回のケースのような代理のご家族のご心配に親身に御相談に応じて漢方薬をお出しし始めたものの、ご本人様や、その周りの他のご家族達の意思統一がなされていなかったために、当方が間に挟まって随分辛い目にあったことが、一度や二度ではないからです。
ですから、貴女様のご心配に対して、僅かなアドバイスやヒント程度はお返事できても、直接的な受け入れまでは出来ないケースですので、申し訳ない事ながら、悪しからず御了承下さいませ。
頓首
折り返しの:メール拝啓 村田先生
実際患者として、外科の医師にまだ承認されていない治療や漢方薬などを使ってみてほしいとお願いした時、データーの無いものなど信じられるか!、と罵倒される立場になってみて、医療の実態を実感したように思います。
以前先生の仰った医療は「賭け」である、からこそ本人が納得したものを受けなくてはならないのですね。
いいものだと思っても家族だからこそ言えるわけで、とても他人には簡単に勧められない、というのも最近身近に重病患者が増えてきて、本当によくわかりました。
だからこそ、村田漢方薬局のような営利目的でない、本音で相談に乗って頂けるところが存在するのは患者にとってはこの上なく心強いことです。
漢方薬に生きる道を求める人のために、頑固爺(は言いすぎでしょうか<(_ _)>)でいていただきたいと思います。
いつもながらお忙しいのに適切なご回答ありがとうございます。
敬具
posted by ヒゲジジイ at 00:11| 山口 ☁| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月11日
嗅覚脱失に対する漢方薬の御相談
お問い合わせ内容 : お忙しい中恐縮ですが、相談させて下さい。
私年齢59才、身長・体重175p・80s(20代の頃68s位でした。)、喫煙30本/日、飲酒はしません、甘いものが好きです・最近の空腹時血糖値120〜140です。
10年位前頃から、鼻づまりが始まり(それ以前も多少ありましたが)2~3年位前から匂いが分からなくなりました(ここ1年前から特にひどい状態で全然匂いません)漢方薬で何か良いものがありましたら、お教え願いませんでしょうか。
かなり悩んでいます。
後、胃腸はあまり良くありません。
それと若い頃より腰痛があります。(3年前腰痛で会社を3週間休んだ事もあります。)
スポーツはしていなく、腹は結構出ています。宜しくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
お悩みの症状は、大変よく見られるもので、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を持っている人で、匂いがかげなくなってどうしようもなくなってこられた方が、これまでも結構おられました。
根本的な鼻の治療が必要なことは言うまでもありませんが、病院治療ではダメだったのでしょうか?
もしもそうだとすると、多くの場合、適切な漢方薬を組み合わせて適宜、微調整を行いながら継続されれば回復するものです。
ただし、それにはしっかりピントの合った漢方薬が必要ですので、このメールでのやり取りくらいで方剤を指摘できるほど安易なものではありません。
あくまで過去の経験から言えば、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)が必要となる場合が多かったものの、これ単独では効果が弱く、その方の全身の体質傾向をっかり把握した配合が必要だったものです。
ある方には、これに膀胱炎関連に使用するような漢方処方を併用することで、はじめて効果を発揮し始めたりと、一概に病名漢方的には指摘できない部分が多いのです。
世の中には、病名と漢方を当てはめたがる傾向が強いのですが、時には有効であっても、こればかりに頼っていると、漢方の本来の実力の十分の一も力が発揮できないことが大変多いのです。
先の辛夷清肺湯にしても、黄色の鼻汁を伴う、鼻息に熱感がある、鼻梁部に熱感を感じるなどの明らかな自覚症状がない場合は、不適切な場合もありますので、このようなメールのやり取りでは、やはり適切なアドバイスは不可能です。
適切なアドバイスが出来るとしたら、次のようなことだけです。
お近くの、なるべく日本漢方も中医学も両方とも習得されているほどほどベテランの漢方専門薬局か診療所などを見つけ、じっくりと腰をすえて10日分くらいずつの漢方薬を適宜に組み合わせてもらい、しっかりと配合のピントが合うまで頑張ることです。
運がよければ数回目でしっかりした配合が決まるでしょうが、立ち話で簡単に漢方薬を出すくらいの方法では、ほとんど中途半端な効き目に終わることが多いと思います。
以上、病院には患者さん自らが出向くのが当然のように、漢方療法こそ、ご本人自らが出向かないことには、極めて不正確な漢方薬しか得られないことが多いということです。
以上、お返事まで。
頓首
私年齢59才、身長・体重175p・80s(20代の頃68s位でした。)、喫煙30本/日、飲酒はしません、甘いものが好きです・最近の空腹時血糖値120〜140です。
10年位前頃から、鼻づまりが始まり(それ以前も多少ありましたが)2~3年位前から匂いが分からなくなりました(ここ1年前から特にひどい状態で全然匂いません)漢方薬で何か良いものがありましたら、お教え願いませんでしょうか。
かなり悩んでいます。
後、胃腸はあまり良くありません。
それと若い頃より腰痛があります。(3年前腰痛で会社を3週間休んだ事もあります。)
スポーツはしていなく、腹は結構出ています。宜しくお願い致します。
ヒゲ薬剤師のお返事メール:拝復
お悩みの症状は、大変よく見られるもので、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を持っている人で、匂いがかげなくなってどうしようもなくなってこられた方が、これまでも結構おられました。
根本的な鼻の治療が必要なことは言うまでもありませんが、病院治療ではダメだったのでしょうか?
もしもそうだとすると、多くの場合、適切な漢方薬を組み合わせて適宜、微調整を行いながら継続されれば回復するものです。
ただし、それにはしっかりピントの合った漢方薬が必要ですので、このメールでのやり取りくらいで方剤を指摘できるほど安易なものではありません。
あくまで過去の経験から言えば、辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)が必要となる場合が多かったものの、これ単独では効果が弱く、その方の全身の体質傾向をっかり把握した配合が必要だったものです。
ある方には、これに膀胱炎関連に使用するような漢方処方を併用することで、はじめて効果を発揮し始めたりと、一概に病名漢方的には指摘できない部分が多いのです。
世の中には、病名と漢方を当てはめたがる傾向が強いのですが、時には有効であっても、こればかりに頼っていると、漢方の本来の実力の十分の一も力が発揮できないことが大変多いのです。
先の辛夷清肺湯にしても、黄色の鼻汁を伴う、鼻息に熱感がある、鼻梁部に熱感を感じるなどの明らかな自覚症状がない場合は、不適切な場合もありますので、このようなメールのやり取りでは、やはり適切なアドバイスは不可能です。
適切なアドバイスが出来るとしたら、次のようなことだけです。
お近くの、なるべく日本漢方も中医学も両方とも習得されているほどほどベテランの漢方専門薬局か診療所などを見つけ、じっくりと腰をすえて10日分くらいずつの漢方薬を適宜に組み合わせてもらい、しっかりと配合のピントが合うまで頑張ることです。
運がよければ数回目でしっかりした配合が決まるでしょうが、立ち話で簡単に漢方薬を出すくらいの方法では、ほとんど中途半端な効き目に終わることが多いと思います。
以上、病院には患者さん自らが出向くのが当然のように、漢方療法こそ、ご本人自らが出向かないことには、極めて不正確な漢方薬しか得られないことが多いということです。
以上、お返事まで。
頓首
posted by ヒゲジジイ at 02:17| 山口 | 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月10日
シェーグレン症候群ではないかと不安を持つ若い女性から「口の渇きが漢方薬で治るかどうかが知りたい」という問合せ電話に身構える女性薬剤師
常連さんのお問い合わせメールに返事を書いていたヒゲ薬剤師は、応対する女性薬剤師がいつになく身構えた口調に、ハハ〜〜〜ンと直ぐにさとる。
また、例によってもっとも苦手な若い女性からの質問だな、ということが。
口の渇きが漢方薬で治るかどうか、最後の結論的には、それだけが知りたいための質問の電話だった。
原因疾患が何か、先ずは病院に行って検査すべきだとのアドバイスに、本人は矢張りシェーグレン症候群などを疑っているようで、だからなおさら即刻病院に行くべきだとアドバイスするも、
「病院に行けばそれは直ぐに分かるんでしょうけどね、ただ漢方薬で口の渇きが治るかどうかが知りた」かっただけで電話をかけたのだという返事。
人のアドバイスを聞くような返事ではない。
こんな場合、多少とも強い口調でアドバイスしようものなら、逆にひどく噛み付かれた経験のあるベテラン女性薬剤師も懲りているので、身構えたままである。
ヒゲ薬剤師が応対に出ていたら「さっさと病院に行って検査しなさい!」と強い口調になっていて、またまた見知らぬ若き女性に逆切れされていたことだろう。
こうやってブログにも書いてしまうほど、昨今の若い女性の多くはまったくの苦手である。
正直言って異星人に思えるのだった。
ところで、苦手苦手と言いながら、実際には数年レベルの常連さんなら若き女性達が相当な人数おられるのだった!
これ等の方たちは、まったくの例外で、多くは最初に御両親とともにやって来られて真剣そのもの。
各種膠原病や重度のアトピー性皮膚炎で、病気そのものに長く苦しめられた分、却って人間形成が驚くほど向上されていて、当方が苦手とする若き女性の異星人ではなかったのだった。
覚悟を決めて来られた方たちばかりだっただけに、比較的容易に互いに真剣なご相談により緩解していった、あるいはしつつある方たちばかりである。
うんっ、今、数えて見ればそのような若き淑女の常連さんは意外にも、相当な人数がいるのですよ
また、例によってもっとも苦手な若い女性からの質問だな、ということが。
口の渇きが漢方薬で治るかどうか、最後の結論的には、それだけが知りたいための質問の電話だった。
原因疾患が何か、先ずは病院に行って検査すべきだとのアドバイスに、本人は矢張りシェーグレン症候群などを疑っているようで、だからなおさら即刻病院に行くべきだとアドバイスするも、
「病院に行けばそれは直ぐに分かるんでしょうけどね、ただ漢方薬で口の渇きが治るかどうかが知りた」かっただけで電話をかけたのだという返事。
人のアドバイスを聞くような返事ではない。
こんな場合、多少とも強い口調でアドバイスしようものなら、逆にひどく噛み付かれた経験のあるベテラン女性薬剤師も懲りているので、身構えたままである。
ヒゲ薬剤師が応対に出ていたら「さっさと病院に行って検査しなさい!」と強い口調になっていて、またまた見知らぬ若き女性に逆切れされていたことだろう。
こうやってブログにも書いてしまうほど、昨今の若い女性の多くはまったくの苦手である。
正直言って異星人に思えるのだった。
ところで、苦手苦手と言いながら、実際には数年レベルの常連さんなら若き女性達が相当な人数おられるのだった!
これ等の方たちは、まったくの例外で、多くは最初に御両親とともにやって来られて真剣そのもの。
各種膠原病や重度のアトピー性皮膚炎で、病気そのものに長く苦しめられた分、却って人間形成が驚くほど向上されていて、当方が苦手とする若き女性の異星人ではなかったのだった。
覚悟を決めて来られた方たちばかりだっただけに、比較的容易に互いに真剣なご相談により緩解していった、あるいはしつつある方たちばかりである。
うんっ、今、数えて見ればそのような若き淑女の常連さんは意外にも、相当な人数がいるのですよ
posted by ヒゲジジイ at 11:18| 山口 🌁| 各種膠原病や関節リウマチやシェーグレン症候群など
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2006年03月09日
2月の質疑応答:大腸癌から腹膜播種による腹水の続き(3)
大腸癌再発による腹膜播種で腹水の漢方薬
昨日のお問い合わせ:大腸癌から腹膜播種による腹水等の続き
こられの続き。
2月15日:先日はありがとうございました。本日病院で抗がん剤投与の日でしたので診察時に主治医に五苓散の処方を願いましたら、ぶつぶつ言われながらも一応出していただけました。
が、よく聞いてみますと、今まで出ていた補中益気湯は中止、五苓散(25gエキス剤)は一日2回×2包で処方されていたようです。
前回先生のおっしゃったように補中益気湯(薬局で入手済み)は必ず一緒に飲むように伝えたのですが、一日3回×各1包 +就寝前に補中だけ1包の服用ではいかがでしょうか?補中益気湯はもっと増やしてもよいのでしょうか?
実は近所の漢方薬局の先生に相談してみましたら、五苓散は実証だから癌性腹膜炎では違う、牛車腎気丸+人参養栄湯しかない、といわれ五苓散だけ買いにくくて、病院で処方してもらうようにした次第です。
補中益気湯が奏効しているので是非、合五苓散を試してみたいと思います。
3月10日頃CT撮影を予約しているようですので、それまで服用して効果があったかどうか見てみたいのですが、これでよいと思われますか?
前回先生に教えていただいた補気建中湯を処方してもらう前に上記の牛車腎気丸+人参養栄湯のエキス剤の処方も試してみてよいでしょうか?
相談のサイトでないのにだらだらと書き連ね色々勝手を申し上げ大変申し訳ございません。お時間があればご回答よろしくお願いいたします。
××××××は、昨日アガリスクのニュースがありましたことも考慮してもう少しよく調べてみようと思いました。
ヒゲ薬剤師の返事:ざっと読んだだけで、直ぐにお返事するのも何ですが、書かれているようなお医者様のことといい、お近くの漢方薬局の話といい、ちょっとバカバカしくって、直ぐにお伝えしなくてはと思い、お返事しています。
そもそも、五苓散は実証だから、という判断が大間違い!
虚実挟雑に対応した配合であり、
同時にアドバイスされた方剤も、とんでもない配合です。
牛車腎気丸+人参養栄湯なんて、まるで◎◎◎漢方ですよ。
第一、癌性腹膜炎を虚証とのみ決め込むのが根本的に間違っています。
超末期に適応することの多い補気建中湯でさえ、オウゴンや沢瀉・厚朴という実邪を取り除く生薬が配合されているのです。
これだから、日本の漢方界は、本場の中医師たちに笑われるのです!
基礎理論の部分で、まったくお話にならないのですよ。
ところで、もともと補中益気湯が合っているのなら、必ずこれを中心として五苓散は腹水の程度によって、加減すべきです。
但し、必ず補中益気湯と一緒に服用すること!!!
これによって扶正去邪という、体力をつけながら、同時に悪いもの(腹水)を除去するということが可能となるのです。
お母様の場合、先日のお手紙によれば、まだまだお元気そうですし、腹水の程度も軽そうですので、補中益気湯と五苓散を併用することで、ある程度元気になられる可能性もあると思います。
漢方薬局さん指導された牛車腎気丸+人参養栄湯では、邪を留める地黄などが邪魔になり、足などの浮腫を取ることは可能でも、腹水には決して有効な配合ではありません!
腹水に対して、どうしてこのような××な配合が考えれらるのか、まったく信じられませんよ!
(本ブログの為の参考文献:漢方と漢方薬の真実:平成18年3月2日)
なお、アガリクス問題は、当方のサイトでも、一年前から取上げております。
http://murata-kanpo.ftw.jp/u48255.html
以上、ちょっと信じられない話ばかりでしたので、早急にお返事申し上げる次第です。
肝臓癌による腹水で、当方に通えるくらいの体力があった人には、もっと実証用の方剤で、腹水を楽にしてあげて、後に本格的な配合にして随分長生きされた方もおられるくらいです。
追伸:あまりにも想像を絶する配合が書かれていたので、慌てて返信してしまいましたが、一度もご本人様にお会いしてもいないし、体質も存じ上げないので、ただ文面による憶測だけでアドバイスしていますので、どうしても不正確です。
地元の、もっとましな漢方薬局さんを見つけられて、じっくり御相談してみて下さい。
これ以上の、ご相談は、当方でもお返事することは不可能だと存じます。
予想外の医師、あるいは薬剤師の漢方知識を聞かされると、瞬間湯沸しのように気分が悪くなりますので、もっと信頼されるところに賭けてみられるのが一番だと思います。
船も船頭が多過ぎると、航海を間違えやすいものです。
また、これ以上、お話を聞くだけでも辛くなります。
そもそも●●●ともあろう大企業が、子会社に発がん性のあるアガリクスを製造させて×××するような日本ですから。
もっとましな漢方薬局をに当たって見られることです。
また、当方とて、ご本人様の体質は存じ上げないのですから、とは言え、補中益気湯が合う体質なら!前回までのアドバイスが正統な考えに間違いないものと思っています。
貴女様も、当方とか、様々異なった見解ばかりが噴出して、却って迷いが多くなるばかりで、迷っている間にも病状が悪化することだってあり得るのですから、早く地元でいい先生を見つけて、一つに絞って賭けて見られ、あまり迷わないほうが将来のためだと存じます。
当方では、これ以上のアドバイスは無理だと存じますので、どうぞ御許し下さいませ。
頓首
折り返しのお返事:あまりにも速いお返事をいただき、びっくりしました。
本当にありがとうございました。正直色々調べれば調べるほど迷うことばかりで、かえって先生の大切なお時間を使わせてしまう事になり、申し訳ございません。ご指導に従ってしばらく賭けてみたいと思います。
地元(▲▲)の漢方薬局で信用できるところがわからず、先日より知り合いにいろいろ尋ねているのですが、
○○漢方薬局が▲▲では一番老舗なのかな?と思われます。やはり自分の足で探さなければよくわかりませんね
本当にお手数おかけし、感謝申し上げます。
3月8日のメール:先日は五苓散について色々ご解答ありがとうございました。
早速補中益気湯+五苓散で服用し始め、一週間後の血液検査で腫瘍マーカー値が下がっていましたので奏効したものと喜んでおります。
続けて服用はしていきたいと思いますが、実はまだ漢方薬局が見つからず(先日書いた薬局は本人が20年位前に行ったことがあり余りよい印象がないようで、行かないと申すものですから)・・・・・・・以下省略
昨日のお問い合わせ:大腸癌から腹膜播種による腹水等の続き
こられの続き。
2月15日:先日はありがとうございました。本日病院で抗がん剤投与の日でしたので診察時に主治医に五苓散の処方を願いましたら、ぶつぶつ言われながらも一応出していただけました。
が、よく聞いてみますと、今まで出ていた補中益気湯は中止、五苓散(25gエキス剤)は一日2回×2包で処方されていたようです。
前回先生のおっしゃったように補中益気湯(薬局で入手済み)は必ず一緒に飲むように伝えたのですが、一日3回×各1包 +就寝前に補中だけ1包の服用ではいかがでしょうか?補中益気湯はもっと増やしてもよいのでしょうか?
実は近所の漢方薬局の先生に相談してみましたら、五苓散は実証だから癌性腹膜炎では違う、牛車腎気丸+人参養栄湯しかない、といわれ五苓散だけ買いにくくて、病院で処方してもらうようにした次第です。
補中益気湯が奏効しているので是非、合五苓散を試してみたいと思います。
3月10日頃CT撮影を予約しているようですので、それまで服用して効果があったかどうか見てみたいのですが、これでよいと思われますか?
前回先生に教えていただいた補気建中湯を処方してもらう前に上記の牛車腎気丸+人参養栄湯のエキス剤の処方も試してみてよいでしょうか?
相談のサイトでないのにだらだらと書き連ね色々勝手を申し上げ大変申し訳ございません。お時間があればご回答よろしくお願いいたします。
××××××は、昨日アガリスクのニュースがありましたことも考慮してもう少しよく調べてみようと思いました。
ヒゲ薬剤師の返事:ざっと読んだだけで、直ぐにお返事するのも何ですが、書かれているようなお医者様のことといい、お近くの漢方薬局の話といい、ちょっとバカバカしくって、直ぐにお伝えしなくてはと思い、お返事しています。
そもそも、五苓散は実証だから、という判断が大間違い!
虚実挟雑に対応した配合であり、
同時にアドバイスされた方剤も、とんでもない配合です。
牛車腎気丸+人参養栄湯なんて、まるで◎◎◎漢方ですよ。
第一、癌性腹膜炎を虚証とのみ決め込むのが根本的に間違っています。
超末期に適応することの多い補気建中湯でさえ、オウゴンや沢瀉・厚朴という実邪を取り除く生薬が配合されているのです。
これだから、日本の漢方界は、本場の中医師たちに笑われるのです!
基礎理論の部分で、まったくお話にならないのですよ。
ところで、もともと補中益気湯が合っているのなら、必ずこれを中心として五苓散は腹水の程度によって、加減すべきです。
但し、必ず補中益気湯と一緒に服用すること!!!
これによって扶正去邪という、体力をつけながら、同時に悪いもの(腹水)を除去するということが可能となるのです。
お母様の場合、先日のお手紙によれば、まだまだお元気そうですし、腹水の程度も軽そうですので、補中益気湯と五苓散を併用することで、ある程度元気になられる可能性もあると思います。
漢方薬局さん指導された牛車腎気丸+人参養栄湯では、邪を留める地黄などが邪魔になり、足などの浮腫を取ることは可能でも、腹水には決して有効な配合ではありません!
腹水に対して、どうしてこのような××な配合が考えれらるのか、まったく信じられませんよ!
(本ブログの為の参考文献:漢方と漢方薬の真実:平成18年3月2日)
なお、アガリクス問題は、当方のサイトでも、一年前から取上げております。
http://murata-kanpo.ftw.jp/u48255.html
以上、ちょっと信じられない話ばかりでしたので、早急にお返事申し上げる次第です。
肝臓癌による腹水で、当方に通えるくらいの体力があった人には、もっと実証用の方剤で、腹水を楽にしてあげて、後に本格的な配合にして随分長生きされた方もおられるくらいです。
追伸:あまりにも想像を絶する配合が書かれていたので、慌てて返信してしまいましたが、一度もご本人様にお会いしてもいないし、体質も存じ上げないので、ただ文面による憶測だけでアドバイスしていますので、どうしても不正確です。
地元の、もっとましな漢方薬局さんを見つけられて、じっくり御相談してみて下さい。
これ以上の、ご相談は、当方でもお返事することは不可能だと存じます。
予想外の医師、あるいは薬剤師の漢方知識を聞かされると、瞬間湯沸しのように気分が悪くなりますので、もっと信頼されるところに賭けてみられるのが一番だと思います。
船も船頭が多過ぎると、航海を間違えやすいものです。
また、これ以上、お話を聞くだけでも辛くなります。
そもそも●●●ともあろう大企業が、子会社に発がん性のあるアガリクスを製造させて×××するような日本ですから。
もっとましな漢方薬局をに当たって見られることです。
また、当方とて、ご本人様の体質は存じ上げないのですから、とは言え、補中益気湯が合う体質なら!前回までのアドバイスが正統な考えに間違いないものと思っています。
貴女様も、当方とか、様々異なった見解ばかりが噴出して、却って迷いが多くなるばかりで、迷っている間にも病状が悪化することだってあり得るのですから、早く地元でいい先生を見つけて、一つに絞って賭けて見られ、あまり迷わないほうが将来のためだと存じます。
当方では、これ以上のアドバイスは無理だと存じますので、どうぞ御許し下さいませ。
頓首
折り返しのお返事:あまりにも速いお返事をいただき、びっくりしました。
本当にありがとうございました。正直色々調べれば調べるほど迷うことばかりで、かえって先生の大切なお時間を使わせてしまう事になり、申し訳ございません。ご指導に従ってしばらく賭けてみたいと思います。
地元(▲▲)の漢方薬局で信用できるところがわからず、先日より知り合いにいろいろ尋ねているのですが、
○○漢方薬局が▲▲では一番老舗なのかな?と思われます。やはり自分の足で探さなければよくわかりませんね
本当にお手数おかけし、感謝申し上げます。
3月8日のメール:先日は五苓散について色々ご解答ありがとうございました。
早速補中益気湯+五苓散で服用し始め、一週間後の血液検査で腫瘍マーカー値が下がっていましたので奏効したものと喜んでおります。
続けて服用はしていきたいと思いますが、実はまだ漢方薬局が見つからず(先日書いた薬局は本人が20年位前に行ったことがあり余りよい印象がないようで、行かないと申すものですから)・・・・・・・以下省略
posted by ヒゲジジイ at 01:42| 山口 🌁| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月06日
よくある御質問でお返事メールが出来ない御相談の典型例
本日もお問い合わせメールで、お返事できない御相談があったので、これまでの典型的なお返事が出来ない御相談の代表的な例として、書いておきたい。
膀胱炎にしばしば罹るのですが、なにかよい漢方薬はありますか。もしもありましたら、どこで購入できるか教えて下さい。
このような内容の極めてシンプルな御質問が意外の多いのですね!
本日も関東からの御質問で同様なメールが入りましたが、お返事していません。
あまりにも単純な質問で、このレベルなら電話帳やネットででもお近くの漢方薬局を調べて、そこに直接出向いてご相談なさればよいのです。
膀胱炎くらいは漢方の世界では、比較的容易な疾患のはずです。
もちろん体質によって適切な漢方処方は異なります。
病名も大変重要ですが、漢方薬は病名だけできめるものではありません。
上記のような病名だけでは、何のアドバイスもしようがありませんよ。
このようなあまりにも単純な、しかもあまりにもありきたりなご病気の御質問は、お返事していません。
お互いに時間の浪費になるばかり。
本当に漢方療法を望まれるのなら、まずはお近くで漢方専門の薬局に直接出向いてご相談すべきですよ。
メールや電話だけで、そうやすやすと慢性化した病気が治るとは思われません。
まずは診断と治療の的確な病院や診療所に出向いて治療して頂き、それでも西洋医学治療ではもう一つというときに、はじめて漢方療法も考えてみても遅くはないでしょう。
ただ、先ほども某漢方メーカーのややベテランになりかけている社員が気になることを漏らしていました。
昨今の若い先生方は、どうも専門書による勉強が熱心でなく、売るための演出や舞台装置ばかりに力をいれて、安易な販売方法が目だって仕方がないとか。
つまり、立ち話程度で簡単に漢方薬を渡して、効く効かないを言っているとか。
一郎選手でも3割なんだから、10人来られたら3人効果があればよいか、という馬鹿げた話も多いとか。
愕然としますね。
ヒゲ薬剤師の処では、直接来られて御相談に乗る場合は、まずほとんど10人が10人とまではいかないまでもほぼ全員近く、程度の差が多少あるにせよ、何らかの効果が得れられる漢方薬をアドバイスし、販売もしていますがね。
ただし、一度っきりで来られない人は、どうしようもありません。
人によっては、一度で適切な処方が見つかる場合もあれば、二三度目にということが断然多く、でも極端な場合には効きかけては元に戻りの繰り返しで、結局しっかりした配合が見つかるまでに10ヶ月もかかってしまったことも何度かある。
根気がない方には、どうしようもないのがどの世界でも共通ではないでしょうか。
有効率10割近く出せるのも、本当に真剣な方にしか、御相談に応じないからですよ。
膀胱炎にしばしば罹るのですが、なにかよい漢方薬はありますか。もしもありましたら、どこで購入できるか教えて下さい。
このような内容の極めてシンプルな御質問が意外の多いのですね!
本日も関東からの御質問で同様なメールが入りましたが、お返事していません。
あまりにも単純な質問で、このレベルなら電話帳やネットででもお近くの漢方薬局を調べて、そこに直接出向いてご相談なさればよいのです。
膀胱炎くらいは漢方の世界では、比較的容易な疾患のはずです。
もちろん体質によって適切な漢方処方は異なります。
病名も大変重要ですが、漢方薬は病名だけできめるものではありません。
上記のような病名だけでは、何のアドバイスもしようがありませんよ。
このようなあまりにも単純な、しかもあまりにもありきたりなご病気の御質問は、お返事していません。
お互いに時間の浪費になるばかり。
本当に漢方療法を望まれるのなら、まずはお近くで漢方専門の薬局に直接出向いてご相談すべきですよ。
メールや電話だけで、そうやすやすと慢性化した病気が治るとは思われません。
まずは診断と治療の的確な病院や診療所に出向いて治療して頂き、それでも西洋医学治療ではもう一つというときに、はじめて漢方療法も考えてみても遅くはないでしょう。
ただ、先ほども某漢方メーカーのややベテランになりかけている社員が気になることを漏らしていました。
昨今の若い先生方は、どうも専門書による勉強が熱心でなく、売るための演出や舞台装置ばかりに力をいれて、安易な販売方法が目だって仕方がないとか。
つまり、立ち話程度で簡単に漢方薬を渡して、効く効かないを言っているとか。
一郎選手でも3割なんだから、10人来られたら3人効果があればよいか、という馬鹿げた話も多いとか。
愕然としますね。
ヒゲ薬剤師の処では、直接来られて御相談に乗る場合は、まずほとんど10人が10人とまではいかないまでもほぼ全員近く、程度の差が多少あるにせよ、何らかの効果が得れられる漢方薬をアドバイスし、販売もしていますがね。
ただし、一度っきりで来られない人は、どうしようもありません。
人によっては、一度で適切な処方が見つかる場合もあれば、二三度目にということが断然多く、でも極端な場合には効きかけては元に戻りの繰り返しで、結局しっかりした配合が見つかるまでに10ヶ月もかかってしまったことも何度かある。
根気がない方には、どうしようもないのがどの世界でも共通ではないでしょうか。
有効率10割近く出せるのも、本当に真剣な方にしか、御相談に応じないからですよ。
posted by ヒゲジジイ at 19:58| 山口 ☔| 漢方と漢方薬関連の御質問
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2006年03月05日
信頼関係を構築することの困難さについて
タイトルとは裏腹に、村田漢方堂薬局の15年以上の常連さんの多くは互いに強い信頼関係がしっかりと構築されており、これらの方たちだけでも十分に本業が成り立っている。
自分自身は破天荒で不養生家で「哲学の煙」をこよなく愛するちょっとトウヘンボクな薬剤師を信頼してくれるようになるまでは、やはり初期には紆余曲折があった方たちもおられたが、いつの間にか、長い年月のうちには気がついてみると強い信頼関係が構築されていた。
というのも、彼ら彼女たちは合成医薬品に過敏なほど身体が受け付けない。
西洋医学治療に見放されたような状態で、やや疑心暗鬼の思いで当方の薬局にたどり着かれた方が大変多かった。
直ぐには漢方薬も効果を発揮してくれず、若輩の頃はしばしば夜中まで専門書籍を山のように積み上げて格闘し続けた年月ばかりが思い出される。
そうこうするうちに何とか軌道に乗って、適切な漢方薬の配合も見つかって次第に信頼されるようになったのかもしれない。
今から思い出すと、若い頃は猛烈に勉強して西洋医学に見捨てられた方々に漢方薬で喜んでもらおうと、ほんとうに言葉通りに「切磋琢磨」したつもりである。
でも、やはりヒヨッコだったな〜〜と思う。
今では当たり前の弁証論治や構造主義的な全体観、五臓六腑の整体関係の把握の仕方、イメージトレーニングなどの面でも、甚だ未熟であったと思う。
だから、現在も長く信頼して通って下さっているかなり「お元気」になられている常連さんこそが、ヒゲ薬剤師を育ててくれたということだった。
ところで昨今は、新人さんのお問い合わせは相変わらず多いものの、情報過多の時代でややピンと外れの偏った情報に惑わされている方も多く、門前払いのようなかっこうにならざるを得ないケースが多発している。
疑心暗鬼の度が過ぎるのである。
適切な漢方薬をアドバイスするための労力なら厭わないつもりであるが、本末転倒した話のためのハナシ、御自分の得た情報自慢のためのおしゃべり、あるいはこれまでにかかった高名な先生方や有名病院の自慢話、延々と続くとめどもない「ダメだったところの医療機関や漢方医院、漢方薬局」。
これらの「情報」も、いったん当方の流儀に賭けてみられながらの情報交換としての会話ならとてもよい情報かもしれないが、まだお問い合わせの段階でこれを延々としてやられてはカナワナイ。
「お問い合わせ」という名目で、何と無駄な時間の浪費をさせられていることかと嫌になることも多い。
人生はそれほど長くはないのに。
情報だ、情報だ、情報だの情報だけで人生を終わる人も大変多い世の中のように思えてくる。
やっぱり、これは本末転倒なのですよ。
情報だけが人生か? と言いたくなりますね。
自分自身は破天荒で不養生家で「哲学の煙」をこよなく愛するちょっとトウヘンボクな薬剤師を信頼してくれるようになるまでは、やはり初期には紆余曲折があった方たちもおられたが、いつの間にか、長い年月のうちには気がついてみると強い信頼関係が構築されていた。
というのも、彼ら彼女たちは合成医薬品に過敏なほど身体が受け付けない。
西洋医学治療に見放されたような状態で、やや疑心暗鬼の思いで当方の薬局にたどり着かれた方が大変多かった。
直ぐには漢方薬も効果を発揮してくれず、若輩の頃はしばしば夜中まで専門書籍を山のように積み上げて格闘し続けた年月ばかりが思い出される。
そうこうするうちに何とか軌道に乗って、適切な漢方薬の配合も見つかって次第に信頼されるようになったのかもしれない。
今から思い出すと、若い頃は猛烈に勉強して西洋医学に見捨てられた方々に漢方薬で喜んでもらおうと、ほんとうに言葉通りに「切磋琢磨」したつもりである。
でも、やはりヒヨッコだったな〜〜と思う。
今では当たり前の弁証論治や構造主義的な全体観、五臓六腑の整体関係の把握の仕方、イメージトレーニングなどの面でも、甚だ未熟であったと思う。
だから、現在も長く信頼して通って下さっているかなり「お元気」になられている常連さんこそが、ヒゲ薬剤師を育ててくれたということだった。
ところで昨今は、新人さんのお問い合わせは相変わらず多いものの、情報過多の時代でややピンと外れの偏った情報に惑わされている方も多く、門前払いのようなかっこうにならざるを得ないケースが多発している。
疑心暗鬼の度が過ぎるのである。
適切な漢方薬をアドバイスするための労力なら厭わないつもりであるが、本末転倒した話のためのハナシ、御自分の得た情報自慢のためのおしゃべり、あるいはこれまでにかかった高名な先生方や有名病院の自慢話、延々と続くとめどもない「ダメだったところの医療機関や漢方医院、漢方薬局」。
これらの「情報」も、いったん当方の流儀に賭けてみられながらの情報交換としての会話ならとてもよい情報かもしれないが、まだお問い合わせの段階でこれを延々としてやられてはカナワナイ。
「お問い合わせ」という名目で、何と無駄な時間の浪費をさせられていることかと嫌になることも多い。
人生はそれほど長くはないのに。
情報だ、情報だ、情報だの情報だけで人生を終わる人も大変多い世の中のように思えてくる。
やっぱり、これは本末転倒なのですよ。
情報だけが人生か? と言いたくなりますね。
posted by ヒゲジジイ at 13:57| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年03月04日
アドバイス通りをやってくれないために効き目が出ず、数ヶ月たってようやくアドバイスに従ってくれて急速に軽快したケースも多い
村田漢方堂薬局の薬剤師は、極めて慎重であるから、最初は漢方薬も少量を10日から15日分、あるいは5〜7日くらいの短期で様子をみてもらうこともある。
問題なく服用できることを確かめつつ、必要量に増やしていきましょうという約束を最初にしっかりしているはずである。
ところが、最初の少ない量からどうしても増やしてくれない方が時々あって、このためにせっかくの漢方薬も効果がしっかりと発揮できないことも多い。
厚生労働省の認める正規の分量、あるいは必要量に増やすのだからまったく問題ないのであるが、多分経費的な問題でもあるのか、最初のお試し期間の分量から頑として増量しようともしない方がママおられて、内心地団太を踏むことが意外に多いのである。
本日も、どうしてもアドバイスに従わず、最初の少量で効き目が出かかったところで、しばらくそのまま様子をみて、効き目が弱ければ正式な量に増やしましょうという約束だったが、「もう効かない、効かない」と駄々をこねられるのである。
以前も、アトピー性皮膚炎でかなり遠方(近畿地方)から親子で来られた方が、どうしても増量しないのを根気よい女性薬剤師の説得により、数ヶ月経ってようやくアドバイスに従ってくれたところ、急速に軽快して行った。
このような説得に難儀したことはここ数十年、繰り返しであったが、昨今、歳を取ったせいか数ヶ月経ってもアドバイスに従わない方には、それじゃ〜あなたの場合、漢方薬では無理ですねと、はっきりと断言することにしている。
もちろん、正式な量に増やしたからといって急速に軽快するという何の保障もないが、正式な分量でやってもらわないことには、その漢方薬もまだピントにズレがあるのかどうかさえ確かめることが出来ないのである。
こういう当然の理屈が何度もことを分けて説明しても理解できない、あるいは理解しようとされない方もおられるので、こちらのほうが地団太を踏むこともあるというわけである。
つまりは、最初に「アナタは当方の漢方薬には向かない」からとお断りすべき方がどうかを見誤っていたことも確かだ、ということなのだった
まっ、ここに常連さんと一部の新人さんたちとの間に、大きな違いがあるのは止むを得ないことなのかもしれないが。
問題なく服用できることを確かめつつ、必要量に増やしていきましょうという約束を最初にしっかりしているはずである。
ところが、最初の少ない量からどうしても増やしてくれない方が時々あって、このためにせっかくの漢方薬も効果がしっかりと発揮できないことも多い。
厚生労働省の認める正規の分量、あるいは必要量に増やすのだからまったく問題ないのであるが、多分経費的な問題でもあるのか、最初のお試し期間の分量から頑として増量しようともしない方がママおられて、内心地団太を踏むことが意外に多いのである。
本日も、どうしてもアドバイスに従わず、最初の少量で効き目が出かかったところで、しばらくそのまま様子をみて、効き目が弱ければ正式な量に増やしましょうという約束だったが、「もう効かない、効かない」と駄々をこねられるのである。
以前も、アトピー性皮膚炎でかなり遠方(近畿地方)から親子で来られた方が、どうしても増量しないのを根気よい女性薬剤師の説得により、数ヶ月経ってようやくアドバイスに従ってくれたところ、急速に軽快して行った。
このような説得に難儀したことはここ数十年、繰り返しであったが、昨今、歳を取ったせいか数ヶ月経ってもアドバイスに従わない方には、それじゃ〜あなたの場合、漢方薬では無理ですねと、はっきりと断言することにしている。
もちろん、正式な量に増やしたからといって急速に軽快するという何の保障もないが、正式な分量でやってもらわないことには、その漢方薬もまだピントにズレがあるのかどうかさえ確かめることが出来ないのである。
こういう当然の理屈が何度もことを分けて説明しても理解できない、あるいは理解しようとされない方もおられるので、こちらのほうが地団太を踏むこともあるというわけである。
つまりは、最初に「アナタは当方の漢方薬には向かない」からとお断りすべき方がどうかを見誤っていたことも確かだ、ということなのだった
まっ、ここに常連さんと一部の新人さんたちとの間に、大きな違いがあるのは止むを得ないことなのかもしれないが。
posted by ヒゲジジイ at 23:42| 山口 | 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年03月03日
村田漢方堂薬局の外観や内装および「演出」がそれらしくないと言われてしまった!
ある中年男性、某疾患で病院治療も副作用の強い一時おさえで苦しみ、地元の評判の大変よい千客万来の漢方薬局で一年半も服用しながら、結局は治らずに当方のインターネットを見てやって来られた方。
10日ごとに経過観察で、すでに4〜5回通われているやや遠方の方である。
当方の薬局の外観と内装および「演出」などの雰囲気が、これまで通われていた漢方薬局に比べて桁違いに悪いらしく、そのためにどうしても疑心暗鬼の愚痴を毎回こぼされる。
その薬局では粉末薬を先生みずから製造調合し分包して出される演出方法が、この方にとってはたまらない魅力だったらしい。
その分包された漢方薬の成分も処方名についても、質問してみたところで「素人に言っても分らんよ」という素気無い態度も、大いなる魅力であったらしい。
処方名や成分を隠すのは、一種の薬事法違反なんですがね〜〜〜。
病院の薬でさえすべて公開する時代なのに、何とも前時代的な秘密主義の薬局がまだ残っていること自体が意外である。
ともあれ、いったんは当方のやり方に賭けてみるくらいの気持ちで、しばらく腰をすえるつもりでやらなければ、長続きしないよとたしなめるも、疾患が再発した時の恐怖心からも、疑心暗鬼が止まないらしい。
その外観と内装の雰囲気といい秘密主義の演出といい、そちらさんではとても評判のいい漢方薬局、当方とは雲泥の差で優れているらし薬局と言われるのだから、そこでしっかり治してもらえばよかったではないか、と言いたいのを珍しく我慢しているヒゲ薬剤師である。
そのうち当方の漢方薬がシッカリ効いてきたら(現にそのよい兆候が現れつつあるにもかかわらず疑心暗鬼の男性に)、人は見かけによらないように、漢方薬局も見かけによるものではないぞ、というのを証明してやろうという珍しく殊勝なことを考えたからである。
内心でどう思われようと、それは個人の自由だから構わないが、最初からそれをあからさまにオモテに出すようなマナー違反をされる場合は、丁重にお断りするのが通常である。
たまには例外を作って、「オミソレシマシタ!」と言わせたくなったのであった(笑)
また、これにやや類似したケースも今思い出した。
不妊治療で有名な病院で、重度の内膜症のために治療不能とて、その病院からなお全国的にも高名な不妊治療の専門病院に紹介された方が、漢方薬等も出されたものの、どのようにしてもダメで完全に匙をなげられたかたちで当方を来局された。
その方が、これまで通った病院がいかに不妊治療で有名で人気があるか、それこそ千客万来の自慢話を長々とされるので、「でも貴女はダメだったじゃないの」の一言で顔色が変わってしまった。
でも、結局この方は当方の漢方薬で、何と漢方処方は「キュウ帰調血飲第一加減」のエキス製剤だけの連用半年で、あっさりに妊娠してしまったのであった。(その後、めでたく二児をもうける)
10日ごとに経過観察で、すでに4〜5回通われているやや遠方の方である。
当方の薬局の外観と内装および「演出」などの雰囲気が、これまで通われていた漢方薬局に比べて桁違いに悪いらしく、そのためにどうしても疑心暗鬼の愚痴を毎回こぼされる。
その薬局では粉末薬を先生みずから製造調合し分包して出される演出方法が、この方にとってはたまらない魅力だったらしい。
その分包された漢方薬の成分も処方名についても、質問してみたところで「素人に言っても分らんよ」という素気無い態度も、大いなる魅力であったらしい。
処方名や成分を隠すのは、一種の薬事法違反なんですがね〜〜〜。
病院の薬でさえすべて公開する時代なのに、何とも前時代的な秘密主義の薬局がまだ残っていること自体が意外である。
ともあれ、いったんは当方のやり方に賭けてみるくらいの気持ちで、しばらく腰をすえるつもりでやらなければ、長続きしないよとたしなめるも、疾患が再発した時の恐怖心からも、疑心暗鬼が止まないらしい。
その外観と内装の雰囲気といい秘密主義の演出といい、そちらさんではとても評判のいい漢方薬局、当方とは雲泥の差で優れているらし薬局と言われるのだから、そこでしっかり治してもらえばよかったではないか、と言いたいのを珍しく我慢しているヒゲ薬剤師である。
そのうち当方の漢方薬がシッカリ効いてきたら(現にそのよい兆候が現れつつあるにもかかわらず疑心暗鬼の男性に)、人は見かけによらないように、漢方薬局も見かけによるものではないぞ、というのを証明してやろうという珍しく殊勝なことを考えたからである。
内心でどう思われようと、それは個人の自由だから構わないが、最初からそれをあからさまにオモテに出すようなマナー違反をされる場合は、丁重にお断りするのが通常である。
たまには例外を作って、「オミソレシマシタ!」と言わせたくなったのであった(笑)
また、これにやや類似したケースも今思い出した。
不妊治療で有名な病院で、重度の内膜症のために治療不能とて、その病院からなお全国的にも高名な不妊治療の専門病院に紹介された方が、漢方薬等も出されたものの、どのようにしてもダメで完全に匙をなげられたかたちで当方を来局された。
その方が、これまで通った病院がいかに不妊治療で有名で人気があるか、それこそ千客万来の自慢話を長々とされるので、「でも貴女はダメだったじゃないの」の一言で顔色が変わってしまった。
でも、結局この方は当方の漢方薬で、何と漢方処方は「キュウ帰調血飲第一加減」のエキス製剤だけの連用半年で、あっさりに妊娠してしまったのであった。(その後、めでたく二児をもうける)
posted by ヒゲジジイ at 02:15| 山口 ☁| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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2006年03月01日
ホームページやブログを複数やっている理由
ちょっとしたことがきっかけでホームページの基礎だけを業者に作ってもらったのがきっかけで、そのうちエスカレートして複数のブログも初めてしまった。
のめりこんだ理由は、残る人生、少しでも有益にと考えれば、日本の漢方の後進性を僅かでも是正し、日本漢方が多少とも世界に誇れるレベルに到達して欲しいと考えたからだ。
アメリカやフランスでも中医学(中国漢方)が盛んなのである。とりわけフランスは想像以上に中医学のレベルが高いと聞く。
50歳頃まで、各専門誌に書きまくった時期も長く、原稿料もかなり頂いたから、本代や釣竿代に随分助かった(笑)
漢方を知れば知るほど、わが愛する日本国の漢方事情に首を傾げることが増えるばかりだった。
まったくの本音を言わせて貰えば、日本漢方は本場中国の中医学理論を無視した独善的なものとしか思えない。
もちろん日本漢方にも、優れた特長が無いわけではないが、その僅かな特長だけを誇っていても進歩はない。
第一、基礎理論そのものが脆弱である。
ところで、専門誌に書くのを止めた理由は、長く連載していた会社の姿勢とまったく合わなくなったからだ。
また、いまだに日本漢方崇拝から脱することが出来ない感覚にも、うんざりしてしまった。
学問の領域では、常に「批判的に継承する」という精神が無ければ、進歩・発展はない。
ということで、しばらく完全に筆を絶って、仕事外ではチヌ釣りばかりやっていた。
ところが、先に述べたように業者がホームページの基礎を作ってくれたのがきっかけで、俄然、生来の書きなぐり癖が再発してしまった。
書きなぐった後、滅多に読み直さないから、よくテニオハを間違っていたりするが、あれは単なるキーボードの打ち間違いである(笑)
ということで、日本漢方のレベルアップに少しでも貢献できればと、辛口の評論的な複数のブログを始めたというわけであった。
本業の漢方専門薬局では、お陰さまで常連さんとは気心が知れた方ばかりで、たとえ難病系の方であっても、和気藹々とやっている分、スムーズな仕事が出来ている。
ここは明治の日本かと思われるほど、皆さん「日本的」な品性と奥ゆかしさで、一番下品でウルサイのが店主のヒゲ薬剤師一人である。
現在55歳で、もうすぐ56になってしまうが、残る人生、それほど長いとも思われない。
とても神経を消耗し尽す仕事だから、本当に当方の漢方薬を必要とすると考えられる方でなければ、販売したくない。
遊び半分や、情報過多に振舞わされて迷いが多い方、あるいはたとえ深刻であっても、駆け引きをされる方には、丁重にお断りしている。(昨今、こういう方が増えましたネ)
のめりこんだ理由は、残る人生、少しでも有益にと考えれば、日本の漢方の後進性を僅かでも是正し、日本漢方が多少とも世界に誇れるレベルに到達して欲しいと考えたからだ。
アメリカやフランスでも中医学(中国漢方)が盛んなのである。とりわけフランスは想像以上に中医学のレベルが高いと聞く。
50歳頃まで、各専門誌に書きまくった時期も長く、原稿料もかなり頂いたから、本代や釣竿代に随分助かった(笑)
漢方を知れば知るほど、わが愛する日本国の漢方事情に首を傾げることが増えるばかりだった。
まったくの本音を言わせて貰えば、日本漢方は本場中国の中医学理論を無視した独善的なものとしか思えない。
もちろん日本漢方にも、優れた特長が無いわけではないが、その僅かな特長だけを誇っていても進歩はない。
第一、基礎理論そのものが脆弱である。
ところで、専門誌に書くのを止めた理由は、長く連載していた会社の姿勢とまったく合わなくなったからだ。
また、いまだに日本漢方崇拝から脱することが出来ない感覚にも、うんざりしてしまった。
学問の領域では、常に「批判的に継承する」という精神が無ければ、進歩・発展はない。
ということで、しばらく完全に筆を絶って、仕事外ではチヌ釣りばかりやっていた。
ところが、先に述べたように業者がホームページの基礎を作ってくれたのがきっかけで、俄然、生来の書きなぐり癖が再発してしまった。
書きなぐった後、滅多に読み直さないから、よくテニオハを間違っていたりするが、あれは単なるキーボードの打ち間違いである(笑)
ということで、日本漢方のレベルアップに少しでも貢献できればと、辛口の評論的な複数のブログを始めたというわけであった。
本業の漢方専門薬局では、お陰さまで常連さんとは気心が知れた方ばかりで、たとえ難病系の方であっても、和気藹々とやっている分、スムーズな仕事が出来ている。
ここは明治の日本かと思われるほど、皆さん「日本的」な品性と奥ゆかしさで、一番下品でウルサイのが店主のヒゲ薬剤師一人である。
現在55歳で、もうすぐ56になってしまうが、残る人生、それほど長いとも思われない。
とても神経を消耗し尽す仕事だから、本当に当方の漢方薬を必要とすると考えられる方でなければ、販売したくない。
遊び半分や、情報過多に振舞わされて迷いが多い方、あるいはたとえ深刻であっても、駆け引きをされる方には、丁重にお断りしている。(昨今、こういう方が増えましたネ)
posted by ヒゲジジイ at 02:16| 山口 ☔| 繊細でデリケートなヒゲジジイ
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