2005年11月04日

ヒゲ薬剤師の論文集「漢方薬専門の論文集」

漢方薬専門の論文集の中には、次のような拙論の改訂版を掲載しているが、本来なら、この何倍かの拙論を投入するつもりでいた。
ところが、あまり整理するのが得意ではなく、どうしても書きなぐりの性格から、正直言って面倒になってきた部分もある。
過去に書いた膨大な拙論を眺めていると、改訂したくなる部分ばかりが目に付いて、少し自分自身に嫌気がさしてしまった、というところである。
しばらく、このことは忘れて、気分転換が終わったら、やはりいつかは、あの膨大な拙論を少しは整理してあの世に行きたいと思っている。
その気持ちだけでも忘れないために、ネット上に既に公開した拙論集の代表的なものだけでも、その目次をここに転載しておきたい。
◆No.001 中医学は構造主義科学
◆No.002 漢方医学発展への道「中医学と日本漢方」(「同病異治」と「異病同治」の世界)
◆No.003 肝気鬱結の原因について
◆No.004 これからの「中医漢方薬学」
◆No.005 病名漢方の功罪(柴胡剤と「病名漢方」雑感)
◆No.006 「瘀血阻滞」とその形成原因
◆No.007 「生薬製剤二号方」の中医学的効能
◆No.008 書評集No.010 『中医理論弁』を読む
◆No.009 翻訳集No.001 「邪の湊るところ、その気は必ず虚す」新解(改訳版)瞿岳雲著
◆No.010 翻訳集No.002 「邪気が盛んであれば必ず実」とは限らない(改訳版)瞿岳雲著
◆No.011 中医学と西洋医学 ―中西医結合への道―
◆No.012 脾湿についての考察
◆No.013 猪苓湯と少陽三焦(猪苓湯が滑石茯苓湯に変わるとき)
◆No.014 漢方専門用語「証」の考察
◆No.015 注意が必要な漢方薬(肺陰を損傷しやすい漢方薬方剤の使用上の注意)
◆No.016 村田漢方中西医結合論
◆No.017 弁証論治と方証相対 (原題:「弁証論治」「方証相対」雑感)1982年執筆論文)
◆No.018 日本漢方の将来「中医漢方薬学」の提唱
       (東亜医学協会創立50周年記念特集号「漢方の臨床」第35巻12号掲載分)

◆No.019 翻訳集No.003 肝は下焦には属さず、中焦に属する(改訳版)瞿岳雲著
◆No.020 翻訳集No.004 「病が表にあればすべて表証」とは限らない(改訳版)瞿岳雲著
posted by ヒゲジジイ at 20:29| 山口 ☀| 漢方薬や中医学の学習方法および懐かしい拙論 | 更新情報をチェックする

2005年11月03日

中医学問答(3)

A薬剤師:探そうとしている本まで見つけて頂き、有難うございました!!!

早速、教えて頂いたサイトにて、無事、ゲットする事が出来ました!

後は我が家に到着するのを待つばかりです(^_^)v。

私に即座に理解できるかどうかは多々疑問ですが、何とか気持ちで(?)読破し、自分のものにしていきたいと意気込んでおります!

が、出来の悪い私の事ですので、疑問・質問等、先生のお世話になりかねません・・・。

お忙しいとは思いますが、その時は相手をしてやって下さいませ・・・m(_ _)m。

それでは、また読書感想(?!)など報告致します(笑)。

こちらは急激に寒さが増して参りましたが、先生方もどうぞご自愛下さい・・・。


ヒゲ薬剤師:もう一つ、大変大事は書籍を忘れていました。

中級レベルですが、これは上達してからも、一生涯役に立つ書籍です。

小生、翻訳競争に負けた本ですが、

中医臨床のための「病機と治法」

素晴らしい書籍です!

まだ、現役で売られている筈です。

余分な出費になるでしょうが、いい翻訳書です!
内容も最高で、小生の独学を大いに助けてくれた最高の書籍です!


A薬剤師:いつも心にかけて頂きまして、有難う御座います。

「病機と治法」、私も購入させて頂きます!

ただ、中医学経験者にも少し難解であるとのこと・・・。

私ごときが手して、宝の持ち腐れと化してしまうのではないかと、不安でいっぱいです・・・。(*_*);。

とりあえず、今読み進んでおります、初歩の初歩の書籍達を読破し、一歩一歩前進あるのみ!と、鼻息だけは荒く頑張って(?!)おります(笑)。

この初期段階においてでも、西洋医学の概念との戦いで頭の中がシェイクされていくような状態です・・・。(>_<)

諸先生方がブログで話し合われている会話について行ける日を夢見て、頑張るのみです!!!(いつのこととなりますやら・・・)

では、また進捗状況など、ご報告メール致します!!!


ヒゲ薬剤師:「病機と治法」は、発想が素晴らしい観点から書かれている(小陽三焦の解釈など)というので、決して難しすぎるわけではありません。

常に、困ったときの辞書的に使うことも出来ます。

方剤で迷ったときも、簡単・簡明に分析して記載してくれていますので、この本は、初心者では辞書として、中級者にとっては、中医学理論体系のイメージをしっかり構築して理詰めの弁証論治の世界を徹底させるために、重宝です。

たとえば、この本を繰り返し、繰り返し、覚え込むほど読み込めば、最高の実力がつくでしょう。

重要な漢方薬関連の中医学基礎理論のほとんど全てが盛り込まれた一生涯伴侶となれる素晴らしい書籍です。

実際の臨床面では、先日アドバイス申し上げた、張瓏英先生の本が最適です!


ところで、今、どのような本を読まれているのか、お時間が取れたときにでも、お知らせ下さい。

同時に何でも疑問点や迷いなどがあれば、何でもお知らせ下さい。

直接的なものでなくても、ヒント程度はアドバイスできると思います。

当方も、20代前半に、「青竹塾」(小曾戸丈夫先生の塾)に半年通わせて頂いた以外は、全くの独学で、日本漢方のみならず中医学も、十分「飯が食える」レベルに達していますので、焦らずこつこつされれば大丈夫ですよ。
posted by ヒゲジジイ at 18:27| 山口 ☁| 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする

2005年11月02日

11月1日の薬剤師さんとの中医学問答---今後のカテゴリを「中医学問答(A薬剤師とヒゲ薬剤師)」として続く予定!

2005年11月01日
中医学を学習中の薬剤師さんからのお問い合わせ
の続編


A薬剤師:早速のお返事、有難うございました。
教えて頂いた書籍を探すべく、古本屋廻りを始めてみます!

先生からの心強いメールを拝読し、少し希望が出て参りました!
これからも色々とご指導を仰ぐことになるかと思いますが、どうか、宜しくお願い致します!!!

これからも楽しく、そして知識の宝庫となるHPの作成とても楽しみにしております。

本当に有難う御座いました!!!

ヒゲ薬剤師:拝復

いつでもご遠慮ナシに、中医学関連のことなら、どんな些細なことでも、どうぞ。

残る余生の時間つぶしに、ブログを楽しむ、とてもいい材料になります(笑)。

頓首

追伸

日本の古本屋サイトにありました。

ちょっと余計なお節介で・・・・・
posted by ヒゲジジイ at 18:01| 山口 ☁| 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする

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posted by ヒゲジジイ at 16:27| 山口 ☀| 相互リンク集(検索エンジン) | 更新情報をチェックする

中医漢方薬学では、どの程度の配合が必要か?

 下記は、漢方と漢方薬の御案内 からの抜粋・引用であるが、
何種類の漢方薬が必要か?

 『中医漢方薬学』では、病気を解決するための漢方薬の組み合わせの法則(配合法則)として、
 @病気の直接的な原因となっている「内外の病因」を除去する漢方薬。
 A五臓六腑の機能を調整する漢方薬。
 B体内に流通する気・血・水(津液)・精の疎通あるいは補充を行う漢方薬。

という三方面の漢方薬を配合することが鉄則となっています。

 一般的な病気では、この三方面の働きを2〜3種類くらいの漢方製剤でまかなえることが多いのですが、成人病や難病では内・外の病因が複雑化しており、五臓六腑の機能失調の状況や、体内を流通する気・血・津液・精の盈虚通滞(えいきょつうたい:量的に過剰か不足か、流通が過剰が停滞かなど)における病理現象が複雑化していることが多いため、3種類以上の漢方製剤が必要となることがあります。もしも、この必要不可欠な配合を無理に節約すると、治せる病気も治せないことになります。
(最も恩恵を被った参考文献:成都中医学院の陳潮祖教授著『中医病機治法学』(四川科学技術出版社発行)

 上記の通りではあるが、実際には初回には、ご相談によりなるべく、自覚症状が少しでも軽くなるように、対症療法的な漢方薬方剤だけをお渡しして、効き目の出具合を確かめて、2回目あるいは3回目で、2〜3種類、ときには、それ以上の方剤を必要とする場合は、効果の出方を確かめながら増やしていくのだが、なまじ、初回の一方剤だけで即効を得た場合に、相当に複雑な疾患の漢方相談であったはずが、その効き目だけで満足されて、中医学的には、必ず加えるべき「補腎剤」の追加を拒絶されるかたが、稀にある。

 大変もったいない事で、中医学にはしっかりとした理詰めの優れた理論と法則があるのだから、素人考えで複雑・難治な疾患において、対症療法的な方剤だけで満足されるのは、惜しいことなのである。

 そういう方に限って、次第に初回のような即効が感じられなくなる頃には、やっぱり漢方薬でも、不十分な効能しか出せないのだ、と勝手に思い込んで、最初に断言していた当方のやり方、というよりも弁証論治に比較的忠実なアドバイスを最後まで、聞き入れようとされないのは、不思議と言うほかはない。

 一旦、こうと思い込むと、どんなに説明しても、納得しようとされない、あるいは納得したくない、ご理解されようと努力すらされようとしない、独断と偏見だけで、長年悩んでこられた難治性の疾患が、カナリ緩解しそうな糸口が、せっかく見えているのに、実にかえずがえすも惜しいことである。

posted by ヒゲジジイ at 01:51| 山口 ☁| 中医漢方薬学 | 更新情報をチェックする

2005年11月01日

中医学を学習中の薬剤師さんからのお問い合わせ

ご意見やご質問をどうぞ : いつも興味深く拝見させて頂いております。

実は私は薬剤師で、今迄、企業の管理薬剤師をしておりました。

数年前よりあるきっかけから、主人が鍼灸の道に入り、ただ今学生をしておりますが、その影響により私も中医学(特に中医学における漢方)に興味を覚え、独学ではありますが書籍より知識を深めようとしております。

が、独学と言うのもなかなかはかどらないもので、少々行き詰っております。

こちらのホームページでは、かなりその道に精通された先生ばかりのお話の場となっておられるようですが、私の様な初心者が、今から知識を深めていく方法をご指導頂けないものでしょうか?

かなり、時間もかかり、先のこととは思いますが、将来的に主人が開業しました暁には、その傍らで漢方専門の薬局を開設する事を目標としております。

ぶしつけにたわ言のような質問を送りました事、お許し下さい。
恥を忍んで送っております。
お返事、宜しくお願い致します。

お返事のメール:
拝復 

いつも見て頂いているとか、ありがとうございます。

さて、中医学の習得ですが、小生も大変苦労しました。

日本漢方のマスターは、比較的単純なパターン認識の医学ですから、力を入れてやれば比較的短期間にほどほどのレベルには行くのですが、理詰めの基礎理論がないために、早晩行き詰ります。

その点、中医学理論は複雑ならがらも、意外に理路整然とした医学薬学体系だと愚考します。

その分、かえってよくできすぎた物語に思えて、現実には教科書的な典型的な病人さんはいないだけに、一時は、作り物、物語、に見えて、よく出来すぎていて、かえって信用なら無い、と疑ったものです。

事実、現実には、あのようなクリアカットな典型的弁証分型に当てはまる人は、殆ど皆無に近い。

それゆえ、その教科書的理論をいかに応用できるか、の問題だと思います。

http://murata-kanpo.ftw.jp/u43616.html

こういうイメージをつかんでおく事も、必要だと思います。

ですから、実際に漢方専門薬局などに勤務して、実践的な仕事をされながら、創意工夫するのが、近道です。

書籍としては、張瓏英(ちょうろうえい)先生の著書2冊が実践的で便利だと思います。
現在、絶版のようですが、以前、緑書房というところから出版されていました。

臨床中医学概論

臨床中医学各論

の2冊です。

古本屋さんで入手する以外にてはないでしょうが・・・

同じ内容では、概論のほうが、

臨床中医入門 張 龍英 金剛出版 1993

出されましたが、これも絶版かもしれません。

この先生の本は、とても実践的ですが、このまますべてを真似するだけだけではダメで、自分なりの創意工夫は常に必要です。

ともあれ、ちょっと失礼な言い方ながら、もしも、本気で中医学をマスターされたいようでしたら、いつでも、かなり具体的な御質問を頂ければ、その都度、あくまでヒント程度にしかならないかも知れませんが、簡単なイメージ、あくまで理解するための「イメージトレーニング」的なヒントくらいは、アドバイスできるかもしれません。

このようなイメージを強調するのは、中医学理論というものは、多少はずれていても構わないから、その人なりの、あくまで習得しようとされる、その人なりの、中医学理論全体の「イメージ」を構築することが、とても大切だと考えるからです。

いつでも質問して下されば、いつでも折り返し、お返事申し上げますが、いかがですが?

小生のHPやブログ類は、半分以上は専門家を対象にしているつもりですので、もしも折々に質問を下されば、それをそのまま、もちろん匿名のまま、問答集として、ブログを充実させることが出来るからです。

その気で、中医学や漢方医学、どちらもほどほどは知っているつもりですので、どんな御質問でも、ヒント程度のものにしかならないにせよ、大体24時間以内にお返事できます。

この問答集を、別に、この往復問答集をそのまま専門ブログでやってもよいくらいだと愚考しています。

びっくりすることをおっしゃるとお思いでしょうが、小生、いつも書いていることですが、しゃべるより書くほうが早いくらいですから。

以上、お返事まで。 頓首
posted by ヒゲジジイ at 02:55| 山口 ☀| 中医漢方薬学問答 | 更新情報をチェックする